夏祭りや海の家で目を引く、鮮やかな青色のかき氷。ブルーハワイを食べたことはあっても、何の味かと聞かれると迷う人は少なくありません。
ブルーハワイの味は一つに決まっておらず、市販品にはサイダー風味やラムネ風味があります。メーカーによって香りや酸味、原材料が違うため、同じような青色でも食べたときの印象は変わります。
名前についても、ハワイの海や空に由来する説と、同名のカクテルになぞらえた説があります。どちらが有力な由来なのかは明確になっていません。
ブルーハワイの味は一つに決まっていない
いちごやレモンには、味の基準となる果物があります。一方のブルーハワイは、特定の果物を示す名前ではありません。
市販品を比べると、サイダー風味の商品もあれば、ラムネ風味の商品もあります。「ブルーハワイ味」という共通のレシピが決められているわけではないため、商品名だけでは細かな風味まで分かりません。
井村屋はサイダー風味
井村屋の「氷みつ(ハワイアンブルー)」は、夏の海と空をイメージした爽快なサイダー風味の商品です。炭酸水で割り、サイダーとして楽しむ使い方も紹介されています。
原材料欄には、果糖ぶどう糖液糖、酸味料、香料、増粘多糖類、青色1号が記載されています。果汁の記載はなく、酸味料や香料を使って風味を付けた商品です。
明治屋はラムネ風味
明治屋の「マイシロップ ブルー」は、清涼感のあるラムネ風味として販売されています。こちらも炭酸水で割ると、ラムネ風のソーダとして楽しめます。
サイダーとラムネは似た印象を持つ飲み物ですが、香りや酸味がまったく同じとは限りません。以前食べたブルーハワイはサイダーのようだったのに、別の店ではラムネに感じたという違いは、使われている商品が異なることで起こります。
ブルーハワイシロップには何が使われている?
ブルーハワイシロップの原材料は、メーカーや商品によって変わります。
井村屋の商品では、糖類に酸味料、香料、増粘多糖類、青い着色料が使われています。スミダ飲料の業務用「ブルーハワイベース」は無果汁で、鮮やかな南国の海や空を思わせる青色の商品です。
市販品の中には、果汁ではなく、甘味や酸味、香り、色を組み合わせたものがあります。ただし、すべてのブルーハワイが同じ材料や配合で作られているわけではありません。詳しい中身を知りたいときは、商品の原材料欄や風味の説明が手がかりになります。
青いシロップがすべてブルーハワイとは限らない
かき氷に使われる青いシロップには、ブルーハワイ以外の名前や風味もあります。
ラムネやライチなど、青色でも別の味として販売されている商品があるため、見た目だけで風味を判断することはできません。反対に、「ブルーハワイ」ではなく「ブルー」や「ハワイアンブルー」という名前でも、サイダーやラムネに似た風味の商品があります。
青色は見た目の特徴ですが、味の種類を一つに決めるものではありません。
商品ごとに味が違う理由
確認できる市販品では、サイダー風味やラムネ風味など、商品ごとに異なる味が付けられています。使われる香料や酸味の違いが、そのまま風味の違いにつながります。
同じブルーハワイという名前でも、甘さの強さや後味まで同じとは限りません。店で食べる場合は、使われているシロップに加え、氷へかける量によっても味の濃さが変わります。
香りも味の印象に関わる
食べ物の風味は、舌で感じる甘味や酸味だけで決まるわけではありません。口に入れたときに鼻へ抜ける香りも合わさり、一つの風味として受け取られます。
ブルーハワイの場合も、サイダーを思わせる香りとラムネを思わせる香りでは、似た甘さでも違う味に感じられます。メーカーの異なる商品を食べ比べたときに差が出るのは、香りや酸味の組み合わせが同じではないためです。
青い色が味の予想に関わることもある
食品や飲み物の色は、口に入れる前に味を予想する手がかりになる場合があります。
色と風味の関係を調べた研究では、見た目の色が「何味だと思うか」という判断へ影響した例が報告されています。一方で、味の強さや甘さへの影響は研究によって結果が異なり、色を変えれば誰もが同じように感じるわけではありません。
ブルーハワイでも、鮮やかな青色が食べる前の印象に関わっている可能性があります。ただし、青色そのものにサイダーやラムネの味が付いているわけではありません。実際の風味には、シロップの甘味、酸味、香りが関係します。
かき氷シロップは全部同じ味?
「かき氷シロップは色と香りが違うだけで、中身はすべて同じ」という話を聞くことがあります。
しかし、市販されているすべての商品が同じ味とはいえません。井村屋のハワイアンブルーはサイダー風味、明治屋のブルーはラムネ風味として販売されており、商品説明にも違いがあります。
いちごやメロンなどのシロップについても、香料、酸味、果汁の有無は商品次第です。色や香りが味の印象に関わっていても、原材料や風味まで同じとは限りません。
なぜ「ブルーハワイ」という名前になった?
ブルーハワイという名称については、ハワイの海や空に由来する説と、同名のカクテルになぞらえた説があります。
日本かき氷協会への取材では、名称の背景は販売元によって異なると紹介されています。ハワイの海や空の色に例えて名付けたものがある一方、カクテルの「ブルーハワイ」になぞらえたものもあるという説明です。
現在の商品にも、海や空を意識した表現が見られます。井村屋はハワイアンブルーを「夏の海と空」をイメージした商品と説明し、スミダ飲料もブルーハワイベースを南国の海や空を思わせる青色として紹介しています。
ただし、ブルーハワイという名称について、二つの説のどちらが有力な由来なのかは明確になっていません。最初に名付けた人物や、かき氷シロップへ名称が使われ始めた正確な時期も分かっていません。
カクテルのブルーハワイとの関係
カクテルの「ブルーハワイ」は、1957年1月3日にハワイアン・ビレッジのバーテンダーだったハリー・イーが考案しました。
ブルーキュラソーと呼ばれるオレンジ風味の青いリキュールに、ライトラム、ウォッカ、甘酸っぱいミックスを組み合わせた飲み物です。鮮やかな青色が特徴で、誕生後は世界各地で知られるカクテルになりました。
かき氷シロップとカクテルは、同じ名前でも材料や味が異なります。かき氷用の商品にはサイダー風味やラムネ風味があり、カクテルの配合をそのまま再現したものではありません。
名称へ影響を与えた可能性はありますが、ブルーハワイシロップ全体がカクテルだけを由来としているとは断定できません。両者には、鮮やかな青色とハワイを思わせる印象が共通しています。
ブルーハワイの味を確かめるには
購入前に商品説明を見ると、「サイダー風味」「ラムネ風味」など、その商品の特徴を確認できます。
果物らしい味を求める場合は、原材料欄に果汁や果実名が書かれているかを見る方法もあります。「ブルーハワイ」「ハワイアンブルー」「ブルー」という名称だけでは、具体的な風味や原材料までは分かりません。
屋台や飲食店では、使っている商品の詳しい情報が表示されていないこともあります。細かな味を知りたい場合は、店員へ風味を尋ねると選びやすくなります。
Q&A
まとめ
ブルーハワイの味は一つではなく、市販品にはサイダー風味やラムネ風味があります。原材料や香り、酸味の付け方が商品ごとに違うため、同じ青色でも風味に差が生まれます。
名称については、ハワイの海や空に由来する説と、1957年に誕生した同名のカクテルになぞらえた説があります。どちらが有力なのかは明確になっていません。
ブルーハワイは特定の果物の味ではなく、青い色と爽やかな風味を組み合わせた商品名として使われています。
参考情報
- 井村屋株式会社「氷みつ(ハワイアンブルー)」
- 株式会社明治屋「マイシロップ ブルー」
- スミダ飲料株式会社「Walto ブルーハワイベース」
- Hilton「Creating the Blue Hawaii」
- Spence, Charles(2019)「On the Relationship(s) Between Color and Taste/Flavor」
