ボードゲームとテーブルゲームは、どちらも机を囲んで遊ぶゲームを指す言葉として使われます。似た意味で使われることも多いですが、指している範囲には少し違いがあります。
ボードゲームは、盤やボードを使うゲームを中心にした呼び方です。一方、テーブルゲームは、テーブルの上で遊ぶゲーム全般を指しやすい言葉です。カードゲーム、ダイスゲーム、麻雀、将棋、トランプ、テーブルトークRPGなどまで含めて使われることがあります。
ただし、実際の使われ方は文脈によって変わります。カードだけで遊ぶゲームでも、ボードゲームカフェやイベントでは広い意味の「ボードゲーム」として扱われることがあります。大切なのは、言葉の正しさを一つに決めることではなく、どの範囲の遊びを伝えたいのかです。
ボードゲームとテーブルゲームの基本的な違い
ボードゲームとテーブルゲームの違いは、「盤を使うゲームか」「テーブル上で遊ぶゲーム全般か」で見ると理解しやすくなります。
ボードゲームは、名前の通りボード、つまり盤を使うゲームを中心にした呼び方です。すごろく、チェス、将棋、囲碁、人生ゲームのように、盤面の上でコマを動かしたり、マスや位置を使って進めたりするゲームが代表的です。
一方、テーブルゲームは、テーブルの上で遊ぶゲームを広く指す言葉です。盤を使うものも含みますが、カードだけで遊ぶゲーム、サイコロを使うゲーム、牌を使うゲーム、紙とペンで進めるゲームなども入ります。
分類として見るなら、多くのボードゲームはテーブルゲームにも含めて考えられます。盤を使うゲームも、多くはテーブルの上で遊ばれるためです。ただし、日常会話では「ボードゲーム」という言葉が、カードゲームやダイスゲームまで含む広い意味で使われることもあります。
ボードゲームは盤を使うゲームが中心
ボードゲームは、盤面が遊びの中心になるゲームを指すことが多いです。
盤の上にマスがある。コマの位置が大事になる。どこへ進むか、どこを支配するか、どの場所を選ぶかで展開が変わる。こうしたゲームは、ボードゲームと呼ばれやすいです。
たとえば、将棋やチェスは盤と駒の位置がすべての土台です。すごろくも、マスを進むことでゲームが進みます。地図のようなボードを使うゲームでは、場所や距離、エリアの取り合いが重要になります。
このように、ボードそのものがゲームの見取り図になっているものは、ボードゲームの代表例といえます。
テーブルゲームは卓上で遊ぶゲーム全般を指しやすい
テーブルゲームは、ボードゲームより広い範囲を指す言葉として使われることがあります。
トランプやUNO(ウノ)のようなカードゲームは、必ずしも盤を使いません。それでも、机の上にカードを広げて遊ぶため、テーブルゲームに含められます。麻雀も盤は使いませんが、卓を囲んで牌を使うため、テーブルゲームとして扱われることがあります。
テーブルトークRPGも、会話や紙、サイコロ、ルールブックを使って卓上で進める遊びです。ただし、一般的な分類ではTRPGとして独立して扱われることも多く、テーブルゲームに含めるかどうかは文脈によって変わります。
ボードゲームとテーブルゲームは、対立する言葉ではありません。範囲の広さが違う言葉として見ると、呼び方のズレがつかみやすくなります。
呼び方の境目があいまいになる理由
ボードゲームとテーブルゲームの境目は、実際の使われ方ではあいまいになることがあります。
その理由は、現代のアナログゲームが、盤、カード、コマ、サイコロ、タイル、チップなどを組み合わせて作られることが多いからです。盤があるからボードゲーム、カードだけだからカードゲームと、きれいに分けられないものも少なくありません。
さらに、日本では「ボードゲーム」という言葉が、対面で道具を使って遊ぶゲーム全体に近い意味で使われる場面もあります。そのため、厳密な分類と実際の呼び方が少しズレることがあります。
カードゲームはどこに入るのか
カードゲームは、呼び方が特にあいまいになりやすい種類です。
トランプやUNOのようなカードゲームは、盤を使わないため、厳密にはボードゲームというよりカードゲームです。カードの出し方や手札の使い方を中心に遊ぶため、分類としてはカードゲームと呼ぶほうが分かりやすいです。
ただし、テーブルの上で遊ぶゲームなので、広い意味ではテーブルゲームに含められます。カードを配り、場に出し、相手の動きを見ながら進める遊びは、卓上で遊ぶゲーム全般という意味のテーブルゲームと相性があります。
一方で、ボードゲームカフェやアナログゲームのイベントでは、こうしたカードゲームも広い意味のボードゲームとして扱われることがあります。この場合のボードゲームは、盤を使うゲームだけでなく、カード、タイル、サイコロ、コマなどを使って対面で遊ぶゲーム全体に近い意味で使われています。
そのため、呼び方に迷う場合は、分類としてはカードゲーム、卓上ゲームとして広く言うならテーブルゲーム、お店やイベントの文脈ではボードゲームに含まれることもある、と考えると混乱しにくくなります。
盤があってもテーブルゲームに含まれる
逆に、盤を使うゲームもテーブルゲームに含まれます。
将棋や囲碁、チェスはボードゲームでもあり、テーブルゲームでもあります。盤の上で遊ぶためボードゲームと呼べますし、机を挟んで対面で遊ぶためテーブルゲームとも呼べます。
このように、2つの言葉は完全に別々のものではありません。ボードゲームは、テーブルゲームの中に含めて考えられることがあります。一方で、テーブルゲームには、ボードを使わないカードゲームや麻雀のような遊びも含まれます。
迷ったときの呼び分け方
呼び方に迷う場合は、遊びの中心にある道具で見ると判断しやすくなります。
盤やマップ、個人ボードが遊びの中心ならボードゲーム。カードが中心ならカードゲーム。牌やカード、サイコロなどをテーブル上で使う遊び全般ならテーブルゲーム。デジタルゲームと区別してまとめたいならアナログゲーム、という呼び方が分かりやすいです。
ただし、ボードゲームカフェやイベントでは、盤を使わないカードゲームやダイスゲームも広い意味のボードゲームとして扱われることがあります。これは分類が間違っているというより、対面で遊ぶアナログゲーム全体をまとめる便利な呼び方として使われているためです。
日本での使われ方は文脈で変わる
日本語では、ボードゲームとテーブルゲームの使い分けは文脈によって変わります。
同じゲームでも、趣味の会話では「ボードゲーム」と呼ばれ、ゲーム売り場やアプリの分類では「テーブルゲーム」と扱われることがあります。どちらが必ず正しいというより、その場で何をまとめて呼びたいのかによって言葉が選ばれます。
趣味の世界ではボードゲームが広く使われる
近年の趣味の文脈では、「ボードゲーム」という言葉が広く使われています。
ボードゲームカフェ、ボードゲーム会、アナログゲームのイベントなどでは、盤を使うゲームだけでなく、カードゲーム、ダイスゲーム、タイル配置ゲーム、正体隠匿ゲームなどもまとめて扱われます。
この場合のボードゲームは、広い意味の「アナログゲーム」に近い使われ方です。
そのため、趣味の場で「このボードゲームが好き」と言ったとき、必ずしも盤があるとは限りません。カードだけのゲームでも、会話の流れでは問題なく通じることがあります。
ゲームジャンルではテーブルゲームが使われることもある
一方で、テレビゲームやスマホゲームのジャンル名では、「テーブルゲーム」という言葉が使われることがあります。
この場合は、将棋、麻雀、囲碁、トランプ、チェス、リバーシなどをまとめる分類として使われやすいです。画面上で遊ぶゲームであっても、元になっている遊びが卓上ゲームであれば、テーブルゲームと呼ばれることがあります。
この使い方では、テーブルゲームは「机の上で遊ぶ古典的・対面型のゲームをデジタル化したもの」に近い意味になります。
つまり、現物のアナログゲームを語るときはボードゲーム、ゲームジャンルの分類ではテーブルゲームという言い方が出やすい場面もあります。
アナログゲームという呼び方との違い
ボードゲームやテーブルゲームと似た言葉に、アナログゲームがあります。
アナログゲームは、コンピューターゲームやスマホゲームに対して、実物のカード、コマ、サイコロ、紙、盤などを使って遊ぶゲームを広く指す言葉です。ボードゲーム、カードゲーム、TRPG、パーティーゲームなどをまとめるときに使われます。
アナログゲームはデジタルではない遊びをまとめる言葉
アナログゲームは、ボードがあるかどうかよりも、デジタルではない遊びであることに注目した言い方です。
カードだけで遊ぶゲームも、サイコロだけで遊ぶゲームも、紙とペンで遊ぶゲームも、アナログゲームに含められます。遊ぶ場所よりも、「デジタルではない道具を使うか」に注目した呼び方です。
そのため、テーブルの上で遊ぶものだけでなく、会話や紙、カード、サイコロなどを使う遊び全体をまとめる言葉として使われます。
呼び方は目的に合わせて選べばよい
厳密に言いたいなら、盤を使うものはボードゲーム、卓上で遊ぶもの全般はテーブルゲーム、デジタルではない遊び全体はアナログゲームと分けられます。
ただし、実際の会話ではそこまで細かく分ける必要がないことも多いです。
友人に誘うなら「ボードゲームしよう」で十分伝わります。ジャンルを説明したいなら「カード中心のボードゲーム」「テーブルで遊ぶゲーム」「アナログゲーム」と言い分けると誤解が少なくなります。
大切なのは、どの言葉が正しいかを決めることより、相手にどの範囲の遊びを伝えたいのかです。
具体例で見る呼び方の違い
呼び方の違いは、具体例で見るとつかみやすくなります。
同じ卓上の遊びでも、道具や遊び方によって呼ばれ方が変わります。ここでは、代表的なゲームを例にして、どの呼び方が伝わりやすいかを見ていきます。
将棋やチェスはボードゲームでもテーブルゲームでもある
将棋、チェス、囲碁、リバーシのようなゲームは、盤とコマを使います。したがって、ボードゲームと呼べます。
同時に、机の上で向かい合って遊ぶゲームでもあるため、テーブルゲームにも含められます。
このタイプは、2つの言葉の重なりが大きい例です。将棋やチェスは、ボードゲームにもテーブルゲームにも当てはまる例です。
トランプやUNOはカードゲームかテーブルゲーム寄り
トランプやUNOのようなカードゲームは、盤を使わないため、厳密にはボードゲームというよりカードゲームです。カードそのものが遊びの中心にあるため、分類としてはカードゲームと呼ぶと分かりやすいです。
ただし、テーブルの上で遊ぶゲームなので、広い意味ではテーブルゲームに含められます。カードを並べたり、手札を出したり、場の状況を見ながら進めたりするため、卓上ゲームとしての性格もあります。
一方で、ボードゲームカフェなどでは、こうしたカードゲームもボードゲームの一種のように扱われることがあります。この場合は、盤の有無よりも「対面で道具を使って遊ぶアナログゲーム」というまとまりが重視されています。
そのため、トランプやUNOは、分類としてはカードゲーム、広く言うならテーブルゲーム、イベントや店舗の文脈ではボードゲームに含まれることもある、と考えると混乱しにくくなります。
麻雀はテーブルゲームとして扱われやすい
麻雀は、牌を使って卓を囲むゲームです。盤面の上でコマを動かすタイプのボードゲームとは性格が異なりますが、広い意味のボードゲームに含めて扱われることもあります。
一方で、テーブルの上で遊ぶゲームとしては非常に分かりやすい例です。ゲームソフトやアプリの分類でも、麻雀はテーブルゲームとして扱われることがあります。
牌を使うためカードゲームとも違い、独自の位置にある遊びといえます。呼び方としては、テーブルゲームやアナログゲームとして扱うと伝わりやすいです。
カードと盤を両方使うゲームは呼び方が重なる
近年のゲームには、カードと盤を両方使うものが多くあります。
盤の上でコマを動かしながらカードを使う。個人ボードを持ちながらタイルを置く。共通のマップを見ながら手札で行動を選ぶ。このようなゲームは、ボードゲームともカードゲームとも言える要素を持っています。
この場合は、盤やマップが遊びの中心ならボードゲームと呼ぶと伝わりやすくなります。カードが補助的な役割なら、カード要素のあるボードゲームと説明できます。反対に、カードの出し方や手札管理が中心なら、カードゲーム寄りのボードゲームと表現されることもあります。
細かい分類では「カードドリブンゲーム」「タイル配置ゲーム」などと呼ばれることもありますが、一般的な会話ではボードゲームで十分通じることが多いです。
Q&A(よくある疑問)
まとめ
ボードゲームとテーブルゲームは重なる部分がありますが、基本的には「盤を使うか」「卓上で遊ぶもの全般を指すか」で分けると理解しやすくなります。盤やボードが遊びの中心ならボードゲーム、カードや牌、サイコロなどをテーブル上で使う遊び全般ならテーブルゲームと見るのが分かりやすいです。
ただし、実際の使われ方はかなり重なります。将棋やチェスのように、ボードゲームでもありテーブルゲームでもあるものがあります。カードゲームや麻雀のように、ボードを使わなくてもテーブルゲームに含められるものもあります。
日本では「ボードゲーム」がアナログゲーム全体に近い意味で使われることもあるため、境目はきっちり分けられるものではありません。分類として正確に言うなら道具の中心で分け、イベントやお店の文脈では広い意味のボードゲームとして受け取ると、呼び方の違いがつかみやすくなります。
参考情報
- コトバンク「テーブルゲーム」
- コトバンク「ボードゲーム」
- Merriam-Webster Dictionary「board game」
- Merriam-Webster Dictionary「card game」
