STR、AGI、DEXといったゲーム用語は、日本ではアルファベットを一文字ずつ読むことが多い一方、英語圏の配信やボイスチャットでは違う発音で呼ばれることがあります。
英語圏の配信を見ていて「今なんて言った?」と感じた経験がある人もいるのではないでしょうか。
ただし、英語圏でも読み方が完全に統一されているわけではありません。同じ略語でも、タイトル、地域、配信者、プレイヤー層によって読み方が変わります。STRを「strength(ストレングス)」と読む人もいれば、画面上の略語として「S-T-R」と一文字ずつ読む人もいます。
なお、この記事では厳密な発音記号ではなく、日本語で聞こえ方をつかみやすいカタカナ表記にしています。各用語の詳しい意味よりも、「どう読まれやすいか」「なぜ読み方が違って聞こえるのか」に焦点を当てて紹介します。
なぜゲーム用語の発音は違うのか
ゲーム用語の発音が分かれやすいのは、多くの用語が英単語の略語や短縮形から生まれているためです。
日本では、攻略本、攻略サイト、ステータス画面、掲示板など、文字でゲーム用語に触れる機会が長くありました。そのため、STRを「エス・ティー・アール」、INTを「アイ・エヌ・ティー」のように、画面に出ているアルファベットをそのまま読む形が広まりやすかったと考えられます。
一方、英語圏では、用語の元になった英単語がそのまま理解されやすいため、略語を見てもstrength(力)やdexterity(器用さ)のように、元の単語へ戻して読むことがあります。
ただし、英語圏だから必ず元の単語で読むわけではありません。ステータス表や装備画面に表示された略語を読み上げる場面では、STRを「S-T-R」、AGIを「A-G-I」のように一文字ずつ読むこともあります。
つまり、発音の違いは英語力の差というより、どの場面でその言葉を使っているかの違いです。画面上の略語を読んでいるのか、会話の中で能力値の意味を話しているのかによって、同じ表記でも違う音になりやすいのです。
ゲーム用語の読み方は大きく3パターンある
ゲーム用語の読み方は、大きく分けると3つあります。
1つ目は、DPSやADSのようにアルファベットを一文字ずつ読む形です。これは日本でも英語圏でも比較的通じやすく、短い指示や数値の話でよく使われます。たとえばDPSは「ディー・ピー・エス」、ADSは「エー・ディー・エス」と読まれることが多い用語です。
2つ目は、DEXやgankのように、一つの単語のように読む形です。略語やスラングが長く使われるうちに、そのまま単語として定着したものに多く見られます。DEXは「デックス」、gankは「ガンク」のように発音されます。
3つ目は、STRをstrength、AGIをagilityのように、元の英単語で読む形です。ステータス名のように、略語の背後にある意味がはっきりしている場合に起こりやすい読み方です。
どれか一つが絶対に正しいというより、用語の種類やゲームジャンルによって読み方が変わります。英語圏の配信を聞くときは、「一文字読み」「単語のように読む読み方」「元の英単語で読む読み方」の3つがあると知っておくと、聞き取りやすくなります。
RPGで使われるステータス用語の読み方
RPGでは、キャラクターの能力値を表す略語がよく使われます。STR、AGI、DEX、INTなどは、ゲームを遊んだことがある人なら一度は見たことがあるかもしれません。
これらの略語は、元になっている英単語がある場合が多く、日本と英語圏で読み方に差が出やすい用語です。
| 表記 | 元の英単語の例 | 日本でよくある読み | 英語圏で聞かれやすい読み |
|---|---|---|---|
| STR | Strength | エス・ティー・アール/ストレングス | ストレングス/エス・ティー・アール |
| AGI | Agility | エー・ジー・アイ/アジリティ | アジリティ/エー・ジー・アイ/アジー |
| DEX | Dexterity | デックス/ディー・イー・エックス | デックス/デクステリティ/ディー・イー・エックス |
| INT | Intelligence | アイ・エヌ・ティー/インテ/イント | インテリジェンス/イント/アイ・エヌ・ティー |
| VIT | Vitality | ヴィット | ヴァイタリティ/ヴィット |
| LUK | Luck | ラック | ラック |
英語圏でも、ステータス表や略語そのものを読み上げる場面では、STRを「S-T-R」、AGIを「A-G-I」、DEXを「D-E-X」のように一文字ずつ読むことがあります。ただし会話の中では、strengthやagilityのように元の単語で読まれたり、DEXのように短い単語として発音されたりすることも多くあります。
TRPGやRPGでは、StrengthやDexterity、Intelligenceのような能力名が使われることがあります。D&Dの基本ルールでも、能力値としてStrength、Dexterity、Constitution、Intelligence、Wisdom、Charismaが扱われています。
このあたりは「表記だけで読み方が一つに決まる」というより、「そのゲームで何の略として使われているか」を見ると理解しやすくなります。
RPG・MMOで耳にしやすい略語
RPGやMMOでは、ステータス以外にも短い略語が多く使われます。日本でも英語圏でも定着しているものが多く、英語圏の配信や攻略動画でもよく耳にします。
| 用語 | 何を指す言葉か | 発音の目安 |
|---|---|---|
| HP | 体力 | エイチ・ピー |
| MP | 魔力やスキル用のポイント | エム・ピー |
| EXP / XP | 経験値 | イー・エックス・ピー/エックス・ピー |
| DPS | 時間あたりの火力 | ディー・ピー・エス |
| AoE | 範囲攻撃・範囲効果 | エー・オー・イー |
| DoT | 継続ダメージ | ドット |
| HoT | 継続回復 | ホット/エイチ・オー・ティー |
| CC | 行動妨害 | シー・シー |
HPやMPのような略語は、日本でも英語圏でも一文字ずつ読むことが多く、大きな差は出にくい用語です。
一方で、DoTやHoTはアルファベットを一文字ずつ読むのではなく、「ドット」「ホット」のように一つの単語として読まれることがあります。ただしHoTは、人やタイトルによって「エイチ・オー・ティー」と読むこともあります。
AoEやCCは、英語圏でも一文字ずつ読む場面が多いです。戦闘中の説明やビルド紹介でよく使われるため、意味と発音をまとめて覚えておくと理解しやすくなります。
FPSや対戦ゲームでよく使われる英語略語
FPSでは、戦闘中に短い言葉で素早く情報を伝える必要があります。そのため、略語や短い動詞が多く使われます。
| 用語 | 何を指す言葉か | 発音の目安 |
|---|---|---|
| ADS | 照準を覗き込む操作 | エー・ディー・エス |
| TTK | 敵を倒すまでの時間 | ティー・ティー・ケー |
| IGL | 試合中の指揮役 | アイ・ジー・エル |
| rotate | 有利な位置へ移動すること | ローテイト/ローテ |
| frag | 敵を倒すこと | フラグ |
| OP | 強すぎるもの | オー・ピー |
| GG | 試合後のあいさつ | ジー・ジー |
| AFK | 離席中 | エー・エフ・ケー |
ADSは、Aim down sights(照準器を覗く)の略として使われます。EA公式のApex Legends用語ページでも、ADSはAim down sightsの略、AFKはAway From Keyboard、GGはgood game、IGLはIn-Game Leader、TTKはTime to killとして説明されています。
FPS系では、ADS、TTK、IGLのように一文字ずつ読む用語が多くあります。試合中に長い言葉を使うより、短く伝えたほうが早いためです。
一方で、rotateは英単語そのものなので、英語圏では「ローテイト」に近い発音で使われます。日本では「ローテ」と短く呼ばれることもあります。fragも英語圏では「フラグ」と短く発音され、ゲーム内で敵を倒す文脈で使われます。
OPやGG、AFKはFPSに限らず、オンラインゲーム全般でよく使われます。英語圏の配信やチャット欄でも見かけやすいので、発音だけでなく意味も一緒に覚えておくと便利です。
MOBAで定着している専門用語
MOBAは、英語由来の用語がそのまま使われることが多いジャンルです。League of LegendsやDota系のゲームに触れると、gank、ward、lane、ultなどの言葉をよく見かけます。
| 用語 | 何を指す言葉か | 発音の目安 |
|---|---|---|
| gank | 複数人での奇襲・横からの介入 | ガンク |
| ward | 視界を確保する設置物 | ワード |
| lane | 拠点へ続く通路 | レーン |
| ult | ultimateの略。必殺技・大技 | ウルト/アルト/アルティメット |
| roam | 他レーンへの支援移動 | ローム |
| jungle | 森エリア | ジャングル |
| jungler | 森エリアを担当する役割 | ジャングラー |
| buff | 強化効果 | バフ |
| nerf | 弱体化 | ナーフ |
| meta | 流行している戦術や環境 | メタ |
日本では、ultimateの略であるultを「ウルト」と読むことが多いです。一方、英語圏では「アルト」に近い発音で読まれることもあれば、そのままultimateと言う場面もあります。
wardは、MOBAに慣れていないと聞き取りにくい用語です。League of Legendsの公式サポートでは、ward skinがゲーム内で使うwardsやtrinket totemsの見た目を変えるものとして説明されています。wardという言葉自体は、視界に関わる設置物の文脈でよく使われます。
gank、roam、jungleのような言葉は、チーム内の連携で使われやすい用語です。発音を知っておくと、配信者がマップ上の動きを説明している場面も追いやすくなります。
日本式の読み方は間違いなのか
日本式の読み方が間違いというわけではありません。日本のプレイヤー同士で通じているなら、それはそのコミュニティの中で定着した読み方です。
たとえばSTRを「エス・ティー・アール」と読んでも、日本の攻略会話では問題なく伝わることが多いです。INTを「インテ」と読むような省略も、日本語のゲーム文化の中では分かりやすい呼び方として使われてきました。
英語圏でも、表に並んだ略語をそのまま確認する場面では「S-T-R」「A-G-I」「D-E-X」と読むことがあります。画面上の項目名を読み上げているときは、一文字読みのほうが分かりやすい場合もあります。
ただ、会話の中では同じ表記でも違う音で聞こえることがあります。STRが「ストレングス」、AGIが「アジリティ」、ultが「アルト」に近く聞こえると、最初は別の用語に感じるかもしれません。
どちらが正しいかで比べるより、場面によって呼び方が変わると知っておくほうが実用的です。日本のプレイヤーと話すときは日本で通じる読み方、英語圏の配信を聞くときは英語圏で耳にしやすい読み方を知っておくと、どちらの場面でも理解しやすくなります。
英語圏の配信を聞くときに覚えたい発音のコツ
英語圏の配信を聞くときは、すべての用語を完璧に覚えようとしなくても大丈夫です。最初は、よく出てくる短い言葉から慣れると聞き取りやすくなります。
まず押さえたいのは、DPS、ADS、CC、AoE、ult、gank、ward、laneあたりです。これらはジャンルをまたいで登場することがあり、試合中の会話や解説でも使われやすい用語です。
次に、音だけで判断しないことも役立ちます。たとえば「アルト」と聞こえたとき、音楽のaltoではなく、ゲームではultのことを指している場合があります。「ローム」と聞こえたら、roamの話かもしれません。文脈とセットで聞くと、意味をつかみやすくなります。
また、字幕やチャット欄を見るのも効果的です。耳で聞いた音と、画面に表示されている略語を結びつけると、少しずつ「この音はこの用語のことか」と分かるようになります。
発音はタイトルや人によって揺れるため、最初から一つに固定して覚えるより、いくつかの読み方を知っておくほうが使いやすいです。
Q&A(よくある質問)
まとめ
ゲーム用語の発音は、日本と英語圏で違って聞こえることがあります。日本ではアルファベットを一文字ずつ読む形が定着しやすく、英語圏では元の英単語や短縮語として発音されることがあります。
ただし、英語圏で一文字読みをしないわけではありません。STR、AGI、DEXのような略語も、ステータス表や項目名を読み上げる場面では、S-T-R、A-G-I、D-E-Xのように読まれることがあります。
RPGではSTRやAGIのようなステータス名、FPSではADSやTTKのような略語、MOBAではgankやward、ultのような専門用語がよく使われます。読み方はタイトルや地域によって揺れますが、代表的な発音を知っておくと、英語圏の配信やボイスチャットの理解がかなり楽になります。
日本式の読み方が間違いというわけではありません。同じ表記でも、場面によって違う音で呼ばれることがある。そのことを知っておくだけで、ゲーム中の会話や配信で聞こえる言葉の意味がつかみやすくなります。
参考情報
- D&D Beyond「Basic Rules: Using Ability Scores」
- EA Help「Apex Legends™ terms you need to know」
- EA Help 日本語版「『エーペックスレジェンズ』で知っておくべき用語」
- League of Legends公式「How to Play」
- League of Legends Support「Ward Skins FAQ」
- Cambridge Dictionary「initialism」
- Cambridge Dictionary「acronym」
