9月12日のビデオゲーム記念日。日付変更の謎と7月8日との関係

当ページのリンクには広告が含まれています。

9月12日は、アメリカを中心に「National Video Games Day(ナショナル・ビデオゲームズ・デー)」と呼ばれることがあります。直訳すると「全米ビデオゲームの日」ですが、公式な日本語名称ではありません。

現在はビデオゲーム文化に関する日として知られていますが、アメリカ政府が定めた祝日ではなく、日付も最初から9月12日だったわけではありません。最初に確認できる記録では7月8日とされ、その後7月12日、9月10日へ移り、1997年から9月12日で掲載されています。

7月8日のNational Video Game Dayとは別の記念日なのでしょうか。過去の年刊資料から日付の変化は追えるものの、9月12日に変更された理由までは分かっていません。

目次

National Video Games Dayとは?

National Video Games Dayは、ビデオゲームやゲーム文化に関する非公式な記念日です。2026年現在も、民間の記念日カレンダーNational Day Calendarでは、9月12日の行事として案内されています。

名称には「National」という単語が使われていますが、アメリカ政府が制定した連邦祝日ではありません。米国政府が公表する連邦祝日の一覧にも含まれておらず、学校や会社が一斉に休みになる日ではありません。

特定のゲーム会社やゲーム機、有名作品の発売を記念する日でもありません。National Day Calendarでは、さまざまな形でビデオゲームを楽しむ日として紹介されています。

ただし、9月12日が選ばれた理由を示す資料は見つかっていません。

9月12日になるまで日付が変わった経緯

このビデオゲーム記念日に関する初期の記録は、アメリカで発行されてきた年刊資料から見つかりました。現在の日付だけを見ると9月12日に始まったように思えますが、1990年代には何度も変更されています。

最初に確認できる日付は7月8日

記念日の経緯を調べたのは、ゲーム史の資料を保存・研究するアメリカの非営利団体Video Game History Foundation(ビデオゲーム歴史財団)です。同団体は、ビデオゲームの歴史を保存し、教育や研究に役立てる活動を行っています。

同団体は、アメリカの年刊資料『Chase’s Calendar of Events』の各年版を調査しました。これは、記念日、周年、歴史上の出来事、人物の誕生日、各地の行事などを日付ごとに収録する資料です。

調査によると、このビデオゲーム記念日に関する最古の掲載は1991年版で、当時の日付は9月12日ではなく7月8日でした。1989年版と1990年版には、該当する記念日の掲載が見つかっていません。

1990年代の掲載日は、次のように変わりました。

  • 1991年~1993年:7月8日
  • 1994年~1995年:7月12日
  • 1996年:9月10日
  • 1997年以降:9月12日

最初の3年間は7月8日でしたが、1994年には7月12日へ移動します。1996年には9月10日となり、1997年からは9月12日で掲載されています。

数年間で夏から秋へ移っていますが、それぞれの日付が変更された経緯を説明する資料は残っていません。

記念日のスポンサーとして掲載された人物

1991年から1996年までの『Chase’s Calendar of Events』には、David Earle(デビッド・アール)という人物と、「Kid Vid Warriors」または「Kid Video Warriors」という名称が、この記念日のスポンサーとして掲載されています。

ここでいうスポンサーは、広告費を出した企業だけを指す言葉ではありません。当時の『Chase’s Calendar of Events』では、記念日の情報を提出し、その普及を担う人物や団体がスポンサーとして記載されていました。

ところが、日付が9月12日になった1997年版からは、デビッド・アールの名前やスポンサー情報、詳しい説明が掲載されなくなります。記念日の名称と日付のみが示される形へ変わりました。

デビッド・アールが日付変更を申し出たのか、編集部が変更したのか、誤記がそのまま残ったのかは分かっていません。Kid Vid Warriorsがどのような活動をしていた団体なのかも、詳しい記録は見つかっていない状態です。

現在のNational Day Calendarでは、記念日を作った人物を特定できなかったと説明しています。一方、古い年刊資料を調べたVideo Game History Foundationは、初期のスポンサーとしてデビッド・アールという名前を確認しました。ただし、本人の経歴や記念日を提案した目的までは判明していません。

7月8日と9月12日は別の記念日なの?

現在のウェブサイトでは、7月8日を単数形の「National Video Game Day」、9月12日を複数形の「National Video Games Day」として、別々の日のように紹介する例があります。

しかし、二つの記念日が異なる人物や団体によって作られたことを示す資料は見つかっていません。過去の掲載記録からは、7月8日から始まった同じ記念日が、何度か日付を変えて9月12日になったものとみられます。

単数形と複数形に正式な区分はない

7月8日の名称には「Video Game」、9月12日には「Video Games」が使われることがあります。英語表記の違いは、「Game」が単数形で「Games」が複数形になっている点です。

ただし、この違いによって二つの記念日を正式に区別した制定資料はありません。最初から別々の日として作られ、名称も意図的に分けられたとは確認できないため、単数形と複数形だけで異なる起源を持つとはいえません。

過去の掲載記録から分かるのは、次の3点です。

  • 7月8日は、1991年から1993年まで掲載されていた初期の日付
  • 9月12日は、1997年以降に使われている現在の日付
  • 単数形と複数形を正式に区別する根拠は見つかっていない

7月8日と9月12日のどちらかが完全な誤りというより、変更前と変更後の日付がそれぞれ残り、現在は別の日として紹介されている状態です。

二つの日付が残った背景

National Video Games Dayは法律で制定された記念日ではないため、公式に名称や日付を管理する機関はありません。

最初は年刊資料に掲載され、新聞や雑誌などを通じて知られるようになりました。その後、ウェブサイトが記念日の情報を扱うようになると、変更前の7月8日と変更後の9月12日が、それぞれ紹介されるようになります。

資料から断定はできませんが、古い日付を参照したサイトと、新しい日付を参照したサイトが別々に増えたことで、二つの記念日があるように見える状態になった可能性があります。

さらに、単数形の「Video Game」と複数形の「Video Games」という表記の違いが加わり、現在では別の日として説明される例も見られます。

非公式な記念日は、日付が変わっても、すでに広まった過去の情報がすべて書き換えられるとは限りません。このビデオゲーム記念日は、紙の年刊資料からウェブサイトへ情報が引き継がれる中で、変更前と変更後の日付が併存した例といえます。

9月12日になった理由が分からないのはなぜ?

1997年から9月12日になったことは、『Chase’s Calendar of Events』の掲載記録で追えます。しかし、誰がどのような理由で日付を変更したのかまでは追えません。

Video Game History Foundationは、デビッド・アールが変更を申し出た可能性、編集部が日付を動かした可能性、誤記が残った可能性を挙げています。ただし、いずれも証明する資料がないため、一つの説に絞ることはできません。

由来が詳しく記録されていないにもかかわらず、9月12日は長年にわたって年刊資料や記念日サイトで紹介されてきました。2026年現在もNational Day Calendarに掲載されており、National Video Games Dayという名称と日付は使われ続けています。

歴史上の出来事に由来していなくても、同じ名称と日付が毎年紹介されることで、記念日として知られるようになる場合があります。9月12日のNational Video Games Dayは、非公式な記念日が日付を変え、由来の一部が分からないまま受け継がれてきた例です。

Q&A

National Video Games Dayは公的に制定された記念日ですか?

いいえ。アメリカ政府や公的機関が制定した記念日ではありません。民間の年刊資料や記念日カレンダー、ウェブサイトを通じて広まった非公式な記念日です。

なぜ9月12日になったのですか?

1997年版の『Chase’s Calendar of Events』から9月12日になりましたが、変更理由は分かっていません。スポンサーによる変更、編集上の変更、誤記などの可能性はあるものの、どれか一つに断定できる資料は残っていません。

7月8日のNational Video Game Dayとは別物ですか?

過去の掲載記録からは、同じ記念日が日付を変えたものとみられます。1991年には7月8日でしたが、その後7月12日、9月10日へ移り、1997年から9月12日になりました。

単数形と複数形には正式な違いがありますか?

正式な区分は確認されていません。現在は7月8日に「Video Game」、9月12日に「Video Games」を使うサイトがありますが、最初から別々の記念日として作られたことを示す資料は見つかっていません。

まとめ

9月12日のNational Video Games Dayは、ビデオゲーム文化に関する非公式な記念日です。

最初に確認できる1991年の記録では日付は7月8日でしたが、数回の変更を経て、1997年から9月12日になりました。日付を変更した理由や、初期のスポンサーだったデビッド・アールの詳しい人物像は、現在も分かっていません。

7月8日と9月12日は別々に生まれたのではなく、同じ記念日が日付を変えた結果、両方が残ったものとみられます。単数形と複数形にも正式な区分はなく、日付変更の経緯そのものが、このビデオゲーム記念日の特徴です。

参考情報

  • Video Game History Foundation「Why is today “National Video Games Day”?」
  • Video Game History Foundation「Mission」
  • Chase’s Calendar of Events 公式サイト
  • USAGov「American holidays」
  • National Day Calendar「National Video Games Day – September 12, 2026」

この記事を書いた人

気になったテーマを中心に、公開情報や資料を読みながら記事をまとめています。背景や違いが見えにくい話題も、公式サイトや公開資料を確認しつつ、できるだけわかりやすく整理してお届けしています。

目次