楽器の日はなぜ6月6日?芸事始めの言い伝え

6月6日は「楽器の日」です。由来には、古くから伝わる「芸事の稽古は、6歳の6月6日から始めると上達する」という言い伝えがあります。楽器そのものの語呂合わせではなく、習い事を始めるのに縁起がよい日とされた6月6日を、楽器に親しむきっかけの日にしたのが特徴です。楽器の日には、芸事始めの言い伝えと、音楽に触れる最初の一歩を大切にする考え方が重なっています。


目次

楽器の日とは何の日なのか

楽器の日は、楽器を演奏する楽しさや、音楽に触れるきっかけを広めるために定められた記念日です。全国楽器協会が1970年に、楽器を演奏する楽しさを多くの人に知ってもらうため、6月6日を「楽器の日」と定めました。

6月6日という日付は、楽器の名前や音階の語呂合わせではありません。背景にあるのは、古くから「習い事を始めるのに良い日」とされてきた言い伝えです。

楽器というと、ピアノ、ギター、バイオリン、ドラム、フルート、三味線など、さまざまな種類があります。子どもの習い事として始める人もいれば、大人になってから趣味として始める人もいます。楽器の日は、年齢や経験に関係なく「音を出してみる」「音楽に触れてみる」きっかけとして使いやすい日です。

記念日としての役割は、特別な演奏家だけのためではありません。昔習っていた楽器をもう一度出してみる、楽器店で気になる楽器を見てみる、家にある鍵盤やギターに触れてみる。そうした小さな行動にもつながりやすい日です。


なぜ6月6日が楽器の日になったのか

6月6日が楽器の日になった理由は、「芸事の稽古はじめは、6歳の6月6日にすると上達する」という言い伝えにあります。全国楽器協会も、古くから習い事を始めるのに良い日とされる6月6日にちなんで、楽器の日を定めたと説明しています。

ここでいう芸事とは、音楽だけに限りません。踊り、歌、三味線、琴、茶道、華道、舞踊など、身につけるまでに稽古を重ねるもの全般を指して使われてきた言葉です。楽器の日は、その「芸事始め」の考え方を、楽器や音楽に結びつけた記念日です。

6月6日という日付は、子どもが習い事を始める節目として語られてきました。現代でも、6歳前後は小学校入学の時期と重なり、習い事を考え始める家庭が多い年齢です。もちろん、楽器は6歳でなければ始められないものではありませんが、「始めるきっかけの日」としては覚えやすい数字です。

6が三つ並ぶ「6歳の6月6日」という形は、耳に残りやすい言い回しでもあります。その覚えやすさが、楽器の日の由来として今も伝わっている理由のひとつでしょう。


「6」の指の形と「子が立つ」という縁起

楽器の日の由来には、指で数を数えるときの形も関係するといわれています。

指を折って数えるとき、1から5までは指を折り曲げていき、6のときには小指が立つ形になります。この形から「子が立つ」と見立てられてきたとされ、そこから「稽古はじめは6歳の6月6日にすると上達する」といわれるようになったと紹介されています。

「子が立つ」という表現は、子どもが独り立ちする、芸事が伸びていく、といった縁起のよいイメージと結びつきやすい言葉です。数字そのものに意味を見出すというより、指の動きと言葉遊びが重なって、習い事を始める日にふさわしいと考えられたのでしょう。

日本の記念日には、語呂合わせや縁起をもとにしたものが多くあります。6月6日の楽器の日も、数字の読み方そのものより、数字、指の形、子どもの成長が重なった日と見ると理解しやすくなります。

楽器は、すぐに上達が見えるものばかりではありません。指を動かす、音を聞く、リズムを覚える、少しずつ練習する。その積み重ねが必要です。だからこそ、「子が立つ」という縁起のよいイメージは、習い事や楽器の始まりと相性がよかったのかもしれません。


6月6日は芸事に関係する日としても知られる

6月6日は、楽器の日だけでなく、芸事や習い事に関係する日として語られることがあります。これは「6歳の6月6日」という言い伝えが、楽器だけではなく、邦楽、舞踊、いけばななどの芸事とも結びつきやすいためです。

楽器の日は、その中でも音楽や演奏に焦点を当てた記念日です。楽器を演奏することは、音を出すだけでなく、耳で聞く力、手や体を動かす感覚、リズムを感じる力とも関わります。こうした要素は、昔から「稽古」と呼ばれてきた芸事の世界ともつながっています。

また、芸事は一度で身につくものではありません。まねる、繰り返す、少しずつ覚える、続ける。そうした過程があるからこそ、始める日を大切にする考え方が生まれました。

6月6日が芸事始めと結びつくのは、単なる日付の偶然ではなく、「始めること」に意味を持たせる文化の表れでもあります。楽器の日は、その考え方を現代の音楽文化に重ねた記念日といえるでしょう。


楽器の日は子どもだけの記念日ではない

由来には「6歳の6月6日」という言い伝えがありますが、楽器の日は子どもだけの記念日ではありません。大人が楽器を始めるきっかけとしても使いやすい日です。

子どものころにピアノを習っていたけれど、長く弾いていない。ギターを買ったまま、あまり触れていない。昔から管楽器に憧れているけれど、始める機会がなかった。そうした人にとって、6月6日は「少しだけ音楽に近づく日」として使えます。

楽器は、うまく演奏できる人だけが楽しむものではありません。簡単なコードを鳴らしてみる、好きな曲の一部だけ練習する、リズムに合わせて音を出してみるだけでも、音楽との距離は近くなります。

楽器の日の由来は「稽古はじめ」ですが、現代では「再開する日」と考えてもよいでしょう。新しく始めるだけでなく、しばらく離れていた楽器にもう一度触れる日としても自然です。


楽器を始めるきっかけは小さくてもいい

楽器の日というと、何か大きな目標を立てなければならないように感じるかもしれません。しかし、楽器に触れるきっかけはもっと小さくても十分です。

たとえば、家にある楽器を出してみる。楽器店で音を聞いてみる。動画で演奏を見て、気になる楽器を探してみる。好きな曲に使われている楽器を調べてみる。こうした小さな行動でも、楽器との距離は近くなります。

楽器は、始めた瞬間から上手に演奏できるものではありません。音がうまく出ない、指が思うように動かない、リズムがずれる。そうした小さなつまずきも含めて、少しずつ慣れていくものです。

そのため、楽器の日を「上達を急ぐ日」と考えるより、「音を出す楽しさを思い出す日」と考えるほうが気軽です。由来にある芸事始めの言い伝えも、最初の一歩を後押しするものとして受け取ると、現代の暮らしにもなじみます。


6月6日が音楽に親しむ日に向いている理由

6月6日が楽器の日として残っているのは、由来がわかりやすいだけでなく、音楽に親しむきっかけとして使いやすい日だからです。

新年度が始まって少し落ち着く6月は、学校や生活のリズムに慣れてくる時期でもあります。子どもの習い事を考える家庭にとっても、大人が趣味を見直す時期としても、6月は一つの区切りになりやすい月です。

また、梅雨の時期に入る地域も多く、室内でできる趣味への関心が高まりやすい季節でもあります。外出が少し面倒に感じる日でも、楽器なら家の中で楽しめます。大きな音が出せない環境なら、電子ピアノ、ヘッドホン対応の楽器、音楽アプリなど、現代ならではの楽しみ方もあります。

楽器の日は、昔の言い伝えをそのまま守るための日というより、音楽を暮らしに入れるきっかけの日と考えると身近になります。6月6日という覚えやすい日付があることで、「少し触れてみようかな」と思うきっかけになります。


楽器の日と芸事始めの言い伝え

「芸事は6歳の6月6日から」という言い伝えは、楽器の日を理解するうえで欠かせない要素です。ただし、これは「必ずその日に始めなければならない」という決まりではありません。

言い伝えは、習い事を始める節目をわかりやすく示すものです。子どもの成長を願い、良いタイミングで稽古を始めたいという気持ちが、6歳、6月、6日という形に重ねられたのでしょう。

芸事は、一度始めればすぐ身につくものではありません。日々の稽古、まねること、続けること、失敗しながら覚えることが大切です。楽器も同じです。最初は音が出るだけでも嬉しく、少しずつ曲らしくなっていく過程に楽しさがあります。

楽器の日が6月6日であることには、そうした「始めることを大切にする」考え方が込められています。上手かどうかより、まず触れてみる。続くかどうかを心配しすぎるより、音を出してみる。そんな気軽な一歩と相性のよい記念日です。


Q&A(よくある疑問)

楽器の日はなぜ6月6日なの?

楽器の日は、古くから「芸事の稽古はじめは6歳の6月6日にすると上達する」といわれてきたことに由来します。全国楽器協会が1970年に、楽器を演奏する楽しさを広めるため、6月6日を楽器の日に定めました。

6月6日は楽器の語呂合わせなの?

楽器そのものの語呂合わせではありません。由来は「6歳の6月6日から芸事を始めるとよい」という言い伝えです。指を折って数えると6のときに小指が立ち、「子が立つ」と見立てられてきたことも由来として紹介されています。

楽器の日は大人にも関係ある?

関係あります。由来には子どもの稽古始めが出てきますが、楽器の日は大人が楽器を始めたり、昔の楽器を再開したりするきっかけにもなります。上達を急ぐ日ではなく、音楽に触れる入口の日として考えると取り入れやすいです。


まとめ

6月6日の楽器の日は、「芸事の稽古はじめは6歳の6月6日にすると上達する」という言い伝えに由来する記念日です。全国楽器協会が1970年に、楽器を演奏する楽しさを広めるために定めました。6の数字には、指で数えたときに小指が立つことから「子が立つ」という縁起のよい見立ても重ねられています。楽器の日は、子どもが習い事を始める日としてだけでなく、大人が音楽に触れたり、昔の楽器を再開したりするきっかけにもなります。6月6日は、上手かどうかより、まず音を出してみる日として楽しめる記念日です。


参考情報

  • 一般社団法人全国楽器協会「6月6日は楽器の日」

この記事を書いた人

気になったテーマを中心に、公開情報や資料を読みながら記事をまとめています。背景や違いが見えにくい話題も、公式サイトや公開資料を確認しつつ、できるだけわかりやすく整理してお届けしています。

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