10月3日の「登山の日」には、かつてその1日だけで終わらない取り組みがありました。10月3日から11日までの9日間を「登山週間」とし、登山に関する催しを続けて行う活動です。
この登山週間を展開したのは、現在の公益社団法人日本山岳ガイド協会の前身にあたる日本アルパイン・ガイド協会でした。
期間中には、人気の山での集中登山や三ツ峠でのガイド祭り、東京都内で登山を勧める催しなどが行われたと紹介されています。
「週間」といいながら7日間ではなく9日間だったことも特徴です。登山の日から始まった9日間に、どのような活動が行われていたのでしょうか。
登山週間は10月3日から11日までの9日間
登山週間とされた期間は、10月3日から11日までの9日間です。
全国山の日協議会に掲載されている「山の日」制定の歴史では、日本アルパイン・ガイド協会が10月3日を「登山の日」とし、その日から11日までを登山週間として活動したことが紹介されています。
始まりの日である10月3日は、10(と)と3(さん)を「とざん(登山)」に重ねた語呂合わせから「登山の日」とされた日です。
登山週間は、その10月3日を起点にして、11日まで複数の日にわたって催しを行う形で設けられていました。
一般的に「週間」と聞くと7日間を思い浮かべますが、登山週間は9日間です。
全国山の日協議会の歴史解説では、「なぜ7日間ではなく11日までの9日間だったのか」という理由までは示されていません。
記録として残っているのは、10月3日から11日までの9日間を登山週間として活動していたという事実です。
登山週間ではどんな催しが行われていた?
登山週間では、山での活動だけでなく、都市部での催しも行われていました。
全国山の日協議会の歴史解説では、主な活動として次のような内容が紹介されています。
- 人気の山での集中登山
- 三ツ峠でのガイド祭り
- 東京都内での登山を勧める催し
- 登山に関する各種イベント
活動は山岳地だけに限られず、東京都内にも広がっていました。
人気の山で行われた「集中登山」
登山週間では、人気の山を舞台にした「集中登山」が行われたと紹介されています。
一方で、開催した山の一覧や参加人数、毎年どの山で行われていたのかといった詳細までは、歴史解説には示されていません。
歴史解説からは、登山週間の期間中に人気の山で集中登山が行われていたことが読み取れます。
三ツ峠では「ガイド祭り」も行われた
登山週間の活動として、三ツ峠で「ガイド祭り」が行われたことも紹介されています。
三ツ峠は山梨県にある山域として知られています。登山週間では、登山そのものに関する企画だけでなく、山岳ガイドに関係する催しも行われていました。
ガイド祭りの具体的なプログラムや開催回数については、公式の歴史資料では詳しく分かっていません。
東京都内でも登山を勧める催しがあった
登山週間の活動は、山の中だけで行われていたわけではありません。
全国山の日協議会の歴史解説では、東京都内でも登山を勧める催しが行われたと紹介されています。
山岳地での集中登山やガイド祭りに加えて、都市部でも登山に関するイベントが行われていました。
登山週間が記録されているのは1990年代初め
登山週間の歴史は、10月3日の「登山の日」が使われ始めた時期と重なります。
全国山の日協議会の沿革ページでは、1991年に日本山岳ガイド協会の旧名である日本アルパイン・ガイド協会が、10月3日を「登山の日」として集会を行ったことが記録されています。
一方、同協議会の歴史解説では、1992年に日本アルパイン・ガイド協会が「登山の日」を提唱し、10月3日から11日までを登山週間としたと紹介されています。
| 年 | 内容 |
|---|---|
| 1991年 | 10月3日を「登山の日」として集会を実施 |
| 1992年 | 「登山の日」を提唱し、10月3日から11日までを登山週間としたと紹介されている |
| 現在 | 10月3日の「登山の日」は日本山岳ガイド協会の活動で使用 |
1991年の記録は「登山の日」の集会についてのものです。
登山週間については、1992年の活動として紹介されています。
このため、登山週間そのものを「1991年に始まった」と言い切るより、1990年代初めに登山の日とともに展開され、1992年の活動として登山週間が紹介されていると捉えると、2つの記録の違いも分かりやすくなります。
10月初旬に登山週間が行われた背景
登山週間が10月3日から始まったのは、その日が「登山の日」とされたことによります。
10月3日は、10(と)と3(さん)を「とざん(登山)」に重ねた語呂合わせに由来します。
登山週間では、この10月3日を起点に11日まで活動が広げられました。
全国山の日協議会の歴史解説では、10月初旬について、紅葉の時期に入り、比較的天候が安定する登山シーズンだったことにも触れています。
10月3日という日付そのものの由来は語呂合わせです。秋という季節は、当時の活動が行われた背景の一つとして紹介されています。
ただし、日本の山は地域や標高によって気象条件が大きく異なります。10月には紅葉を楽しめる山がある一方、高い山では低温や降雪が見られる時期でもあります。
10月初旬に登山週間が行われていたことと、全国の山が同じように登山向きの時期であることは別です。
登山週間は現在も続いている?
現在も10月3日の「登山の日」は、日本山岳ガイド協会の活動で使われています。
近年も10月3日に安全登山に関する講座が行われており、2024年と2025年には東京で公開講座が開催されました。2026年には、10月3日に東京都の御岳山で「百万人の山と自然 安全のための知識と技術」の実技講座が予定されています。
一方、10月3日から11日までの9日間を「登山週間」とし、集中登山やガイド祭りなどを毎年同じ形で実施しているという現在の案内は見当たりません。
全国山の日協議会の歴史解説では、当時の「登山の日」が広く定着しなかった背景として、日本アルパイン・ガイド協会を中心とした企画だったことや、10月3日が毎年休日になる日ではなく、イベントに人を集めにくかった可能性が挙げられています。
ただし、これは「登山の日」が広く定着しなかった背景についての説明です。
9日間の登山週間そのものが現在と同じ形で行われなくなった理由は、公式資料では明らかになっていません。
現在も10月3日の「登山の日」に合わせた活動は続いています。一方、10月3日から11日までの9日間を「登山週間」とする現在の案内は見当たらず、登山週間については過去の活動として記録が残っています。
まとめ
「登山週間」は、10月3日から11日までの9日間として展開された登山に関する取り組みです。
始まりの10月3日は、10(と)と3(さん)を「とざん(登山)」に重ねた「登山の日」。日本アルパイン・ガイド協会は、そこから11日までを登山週間とし、人気の山での集中登山や三ツ峠のガイド祭り、東京都内での催しなどを行いました。
全国山の日協議会の沿革では、1991年に10月3日を登山の日とした集会が記録されています。一方、同協議会の歴史解説では、1992年に登山の日が提唱され、10月3日から11日までが登山週間とされたことが紹介されています。
現在も10月3日の登山の日は日本山岳ガイド協会の活動で使われ、近年も公開講座や実技講座が行われています。一方、9日間の登山週間が現在も同じ形で続いているという案内は見当たりません。
「週間」といいながら9日間。山での集中登山から都市部の催しまで行われた取り組みが、「登山週間」として記録に残っています。
参考情報
- 公益財団法人全国山の日協議会「財団概要・団体概要・沿革」
- 公益財団法人全国山の日協議会「萩原浩司氏が語る『山の日』制定の歴史 1.運動のスタート」
- 公益社団法人日本山岳ガイド協会 公式サイト
- 公益社団法人日本山岳ガイド協会「お知らせ一覧」


