国連デーとは?なぜ10月24日なのか、その由来と歴史

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世界各国の国旗が並ぶ国連本部。その国連にも、組織の誕生にちなんだ「国連デー(United Nations Day)」という記念日があります。

日付は10月24日ですが、国連憲章が署名されたのは1945年6月26日です。では、なぜ署名の日ではなく10月24日が国連デーになったのでしょうか。

その理由は、国連憲章が実際に効力を持ち、国際連合が正式に成立した日にあります。国連誕生までの歴史をたどると、サンフランシスコ会議に参加した「50か国」と原加盟国「51か国」の違いや、「United Nations」という名称が国連成立以前から使われていたことも分かります。

目次

国連デーはなぜ10月24日?

国連デーは、1945年10月24日に国連憲章が発効し、国際連合が正式に成立したことを記念する日です。

国連憲章は、国際連合の目的や原則、主要機関などを定めた基本文書です。

憲章への署名が行われたのは1945年6月26日でした。ただし、各国の代表が署名しただけでは憲章は効力を持ちません。発効には、それぞれの国が国内の手続きに従って正式に同意する「批准」が必要でした。

国連憲章第110条では、中華民国(当時)、フランス、ソヴィエト社会主義共和国連邦(ソ連)、英国、米国と、その他の署名国の過半数による批准が発効の条件とされていました。

必要な批准がそろい、国連憲章が発効したのが1945年10月24日です。

1945年6月26日:国連憲章に署名
1945年10月24日:国連憲章が発効し、国際連合が正式に成立

国連デーが6月26日ではなく10月24日なのは、憲章へ署名した日ではなく、国連という組織が正式に発足した日を記念しているためです。

国連はどのように誕生した?

国際連合が設立された背景には、第二次世界大戦があります。

第一次世界大戦後には、国際協力と平和の維持を目指す組織として国際連盟が設立されました。しかし、その後に第二次世界大戦が起こり、戦争中から戦後の平和と安全を支える新たな国際機構について各国の協議が進められました。

1945年4月25日から6月26日にかけて、米国サンフランシスコで国際機構に関する連合国会議(サンフランシスコ会議)が開かれます。

会議には50か国の代表が集まり、新しい国際機構の基本文書となる国連憲章について協議しました。そして6月26日、会議に参加した50か国の代表が国連憲章へ署名します。

その後、発効に必要な批准がそろい、同年10月24日に国際連合が正式に成立しました。

なお、国際連盟と国際連合には歴史的なつながりがありますが、国際連盟がそのまま名称を変えて国際連合になったわけではありません。 国際連合は第二次世界大戦後に新たに設立された国際機構です。

なぜ会議は50か国なのに原加盟国は51か国?

サンフランシスコ会議には50か国が参加しましたが、国連は51の原加盟国から始まりました。

この1か国の違いに関係しているのがポーランドです。

ポーランドは1942年の「連合国共同宣言(Declaration by United Nations)」に署名した国の一つでした。しかし、サンフランシスコ会議が開かれた時点では、関係国の間でポーランド政府の承認について合意が成立しておらず、ポーランド代表は会議に参加していませんでした。

それでも、国連憲章にはポーランドのための署名欄が残されていました。

その後、ポーランドは1945年10月15日に国連憲章へ署名し、原加盟国の一つとなりました。

そのため、

サンフランシスコ会議の参加国:50か国
国連の原加盟国:51か国

という違いがあります。

「会議には50か国が参加した」という記録と「国連は51か国で始まった」という記録は、ポーランドが会議後に国連憲章へ署名したことによって両立しています。

「United Nations」という名前は国連設立前から使われていた

国際連合の英語名はUnited Nations(国際連合)です。

この名称は1945年の国連設立時に初めて作られたものではありません。名称を考案したのは、当時の米国大統領フランクリン・D・ルーズベルトとされています。

1942年1月1日には、米国、英国、ソ連、中国など26か国が「連合国共同宣言(Declaration by United Nations)」に署名しました。この文書で「United Nations」という名称が初めて公式に使われています。

当時のUnited Nationsは、現在の国際機構としての国連を意味していたわけではなく、第二次世界大戦で枢軸国と戦う国々を表す名称でした。

その後、戦後に設立された新しい国際機構にも「United Nations」という名前が引き継がれます。

日本語では、第二次世界大戦中のUnited Nationsは「連合国」、現在の国際機構は「国際連合」と訳されるため、一見すると別の名称に見えます。英語では同じ「United Nations」が使われており、現在の国連の名称にも戦時中から続く歴史があります。

国連デーが設けられたのは国連成立の2年後

国際連合が成立したのは1945年10月24日ですが、この時点ですでに「国連デー」という記念日が存在していたわけではありません。

1947年10月31日、国連総会は決議168(II)を採択し、10月24日を「United Nations Day(国連デー)」と定めました。

国連の目的や成果を世界の人々に伝え、その活動への支持を広げる機会とすることが、この日の目的として示されています。10月24日は1948年から国連デーとして祝われるようになりました。

実は、国連デーの日付を決める過程では、国連憲章が署名された6月26日も候補になっていました。

1947年の国連年鑑によると、当初は6月26日を「United Nations Charter Day(国連憲章の日)」、憲章が発効した10月24日を「United Nations Peace Day(国連平和の日)」とする案が示されていました。10月24日については、6月26日が北半球では学校の休暇時期にあたることから、学生などが参加する記念行事にはより適しているという考えも示されています。

その後、国連総会第六委員会は二つの日を設けるのではなく、一つの「United Nations Day」とすることを全会一致で決定しました。さらに、10月24日にするか6月26日にするかの採決は21対20という僅差となり、10月24日が選ばれています。

現在では国連の成立日として知られる10月24日ですが、国連デーという記念日の日付が最初から当然のように決まっていたわけではなかったのです。

さらに1971年12月6日、国連総会は決議2782(XXVI)を採択します。国連デーを国際的な休日とし、加盟国に対して10月24日を公的な休日として実施することを勧告しました。

ただし、これは各国に祝日化を義務付けたものではありません。

そのため、10月24日が世界中で一律に休日になるわけではなく、扱いは国によって異なります。日本でも10月24日は国民の祝日ではありません。

国連が成立した日と、「国連デー」という記念日が正式に定められた日は別だったのです。

国連デーは何のための日?

国連デーは、国連の成立を記念すると同時に、国連の目的や活動について知る機会として設けられています。

国連は、国際の平和と安全、人権、経済・社会面での国際協力など、国境を越える課題について各国が協力するための国際機構です。

2026年9月時点では193か国が加盟しており、1945年の原加盟国51か国から大きく増えています。

国連憲章で定められた主要機関は、次の6つです。

  • 総会
  • 安全保障理事会
  • 経済社会理事会
  • 信託統治理事会
  • 国際司法裁判所
  • 事務局

ニュースではまとめて「国連」と呼ばれることが多いものの、それぞれの機関は異なる役割を持っています。

たとえば国連総会には193の全加盟国が参加します。一方、安全保障理事会は、国連憲章のもとで国際の平和と安全の維持について主要な責任を担う機関です。

国連デーの背景には、国連の現在の役割だけでなく、第二次世界大戦後に新しい国際機構が作られた歴史があります。

国連デーと「国際デー」は同じ?

国連に関係する記念日には、「世界人権デー」「世界環境デー」「国際平和デー」などがあります。

こうした記念日は、人権、環境、平和など、特定の国際的なテーマについて関心を高めるために設けられています。

一方、国連デーが記念しているのは特定の一つの課題ではなく、国際連合そのものの成立です。

10月24日の背景には、国連憲章の発効、サンフランシスコ会議、原加盟国51か国、第二次世界大戦後の国際協力といった歴史があります。

「国連が定めた記念日」という点では共通していますが、国連デーは国連という組織の誕生そのものに焦点を当てた日です。

まとめ

国連デー(United Nations Day)は、1945年10月24日に国連憲章が発効し、国際連合が正式に成立したことを記念する日です。

国連憲章への署名は同年6月26日に行われましたが、署名しただけでは発効しませんでした。中華民国(当時)、フランス、ソヴィエト社会主義共和国連邦(ソ連)、英国、米国と、その他の署名国の過半数による批准という条件が満たされ、10月24日に憲章が効力を持ちました。

サンフランシスコ会議には50か国が参加しましたが、後からポーランドが国連憲章へ署名したため、国連の原加盟国は51か国です。また、「United Nations」という名称はフランクリン・D・ルーズベルトが考案し、国連成立以前の1942年から公式に使われていました。

国連成立から2年後の1947年には10月24日が正式に国連デーとされました。その際には6月26日も候補となり、第六委員会で10月24日案が21対20という僅差で選ばれています。

10月24日は、国際連合が正式に発足した日であると同時に、国連がどのような歴史を経て生まれたのかを振り返る日でもあります。

参考情報

  • 国際連合「United Nations Day」
  • 国際連合「History of the United Nations」
  • 国際連合「Preparatory Years: UN Charter History」
  • 国際連合「The San Francisco Conference」
  • 国連広報センター「国連憲章テキスト」
  • United Nations Digital Library「United Nations Day(A/RES/168(II))」
  • United Nations Digital Library「United Nations Day: Report of the Sixth Committee(A/413)」
  • United Nations Digital Library「Proclamation of United Nations Day as an international holiday(A/RES/2782(XXVI))」
  • 国際連合「About Us」

この記事を書いた人

気になったテーマを中心に、公開情報や資料を読みながら記事をまとめています。背景や違いが見えにくい話題も、公式サイトや公開資料を確認しつつ、できるだけわかりやすく整理してお届けしています。

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