7月10日は納豆の日?関西から全国へ広がった背景とは

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7月10日は「納豆の日」です。

日付の由来は、7を「なっ」、10を「とう」と読む「なっとう」の語呂合わせ。覚えやすい理由ですが、この記念日には、納豆をより多くの人に知ってもらおうとした業界の取り組みも関係しています。

納豆の日は、初めから全国を対象にした記念日ではありませんでした。1981年に関西地域で始まり、1992年に全国を対象とする記念日になっています。

古くから続く伝統行事ではなく、昭和に生まれた比較的新しい記念日です。


目次

7月10日が納豆の日になった理由

7月10日が選ばれた直接の理由は、「なっ(7)とう(10)」という語呂合わせです。

数字を食べ物の名前に当てはめた記念日は数多くありますが、納豆の日もその一つです。7月10日に納豆が誕生したり、製法に関わる大きな出来事が起きたりしたわけではありません。

覚えやすい語呂合わせを使い、納豆に関心を持ってもらうために設けられた記念日です。

最初は関西地域だけの記念日だった

納豆の日が最初に設けられたのは1981年です。

関西納豆工業協同組合が、関西地域で納豆の消費を広げることを目的に制定しました。当初は全国共通の記念日ではなく、地域限定の取り組みとして始まっています。

記念日をきっかけに納豆へ関心を持ってもらい、日々の食卓へ取り入れてもらう狙いがありました。

1992年に全国を対象とする記念日になった

地域限定だった納豆の日は、1992年に全国を対象とする記念日になりました。

全国納豆協同組合連合会が、7月10日を改めて納豆の日として位置づけたためです。現在も同連合会は、納豆に関する情報発信や普及活動を行っています。

語呂合わせから生まれた日ではありますが、納豆の製法や種類、地域ごとの食べ方に触れる機会にもなっています。


納豆はどのように作られるのか

普段食べている糸引き納豆は、大豆と納豆菌の働きによって作られる発酵食品です。

材料はシンプルに見えますが、発酵中の温度や時間によって、粘りや香りの仕上がりが変わります。そのため、製造時には発酵の状態が細かく管理されています。

大豆と納豆菌から粘りが生まれる

納豆作りでは、まず大豆を水に浸して十分に吸水させます。その後、大豆を蒸してやわらかくし、納豆菌を加えて発酵させます。

発酵が進むと、納豆特有の粘りや香りが生まれます。完成後は冷却し、状態を落ち着かせる工程を経て出荷されます。

納豆の糸や独特の香りに慣れていないと、初めて見たときに驚くかもしれません。あの粘りと香りは、納豆菌による発酵の過程で生まれます。

発酵と腐敗は、どちらも微生物によって食品が変化する現象です。その変化が食品づくりに役立つ場合は発酵、好ましくない状態につながる場合は腐敗と呼ばれます。

納豆は、納豆菌の働きを食品づくりへ利用したものです。


納豆はいつから食べられているのか

納豆の日が生まれた時期は明確ですが、納豆そのものがいつ誕生したのかについては、一つの説に定まっていません。

大豆と稲わらが身近にあった日本では、煮た大豆に、わらへ付着していた菌が働き、偶然納豆に似た食品ができた可能性が考えられています。

源義家にまつわる伝承がある

よく知られているのが、平安時代の武将・源義家(みなもとのよしいえ)にまつわる話です。

源義家が奥州へ向かう途中、煮た大豆をわらで包んでおいたところ、豆が発酵して糸を引くようになったという伝承があります。水戸納豆の発祥を説明する話として紹介されることがあります。

ただし、これは納豆の起源を証明する史実ではありません。

納豆の始まりには複数の説があり、特定の地域や人物が最初に作ったと断定することは難しいとされています。源義家の話も、納豆の歴史にまつわる伝承の一つとして受け継がれてきました。

現在につながる製法は近代に整えられた

昔の納豆は、煮た大豆を稲わらで包み、わらに付着している菌を利用して作られていました。

自然に付着している菌を使うため、季節や周囲の環境によって仕上がりに差が出やすい方法でした。納豆作りに必要な菌以外が混ざることもあり、安定した品質を保つには工夫が必要でした。

大正時代になると、純粋培養した納豆菌を使う製法や、温度と空気を管理できる発酵設備が発達します。

こうした技術により、季節に左右されにくく、安定した品質の納豆を作りやすくなりました。現在の納豆は、昔ながらの発酵の知恵と、近代的な食品製造技術が組み合わさって作られています。


納豆の日をどう楽しむか

納豆の日には、普段食べている納豆を改めて味わったり、いつもとは違う種類を選んだりして楽しめます。

納豆には、大粒、小粒、極小粒、ひきわりなどの違いがあります。豆の大きさや加工方法が変わると、食感やたれとのなじみ方にも違いが生まれます。

薬味を変えてみるのも一つの方法です。ねぎや大根おろし、のり、梅などを加えると、普段とは違う味わいになります。

納豆が苦手なら、野菜と合わせたり、卵焼きや汁物へ少量加えたりすることで、香りや食感の印象が変わることもあります。

7月10日は、納豆を味わったり、日本で親しまれてきた発酵食品の歴史へ目を向けたりするきっかけとして楽しめます。


Q&A(よくある疑問)

7月10日が納豆の日なのはなぜですか?

7を「なっ」、10を「とう」と読む「なっとう」の語呂合わせが由来です。納豆の発祥日や、歴史的な出来事が起きた日というわけではありません。

納豆の日を最初に制定したのはどの団体ですか?

1981年に、関西納豆工業協同組合が関西地域での納豆の消費拡大を目的に制定しました。その後、1992年に全国納豆協同組合連合会によって全国を対象とする記念日になりました。

納豆の日は昔からある行事ですか?

古くからの伝統行事ではありません。納豆の日が最初に制定されたのは1981年です。納豆自体には長い歴史がありますが、7月10日の記念日は昭和に作られました。

納豆は水戸で生まれたのですか?

水戸には、源義家にまつわる納豆発祥の伝承があります。ただし、納豆の起源には複数の説があり、水戸が唯一の発祥地だと確定しているわけではありません。


まとめ

7月10日の納豆の日は、「なっ(7)とう(10)」という語呂合わせから生まれました。

1981年に関西地域での消費拡大を目的として始まり、1992年に全国を対象とする記念日になっています。

納豆は、蒸した大豆へ納豆菌を加えて発酵させた食品です。独特の粘りや香りは、納豆菌による発酵の過程で生まれます。

納豆そのものの起源には複数の説があり、源義家にまつわる話も伝承の一つとして残っています。その後、純粋培養した納豆菌や発酵設備が使われるようになり、現在につながる安定した製法が整いました。

納豆の日は、身近な食品を味わうだけでなく、その歴史や発酵の仕組みに目を向けるきっかけになる記念日です。

参考情報

  • 農林水産省 東北農政局「7月10日は納豆の日です!!」(「第26号」掲載)
  • 農林水産省「納豆(なっとう)|にっぽん伝統食図鑑:茨城県」
  • 農林水産省「納豆(なっとう)|にっぽん伝統食図鑑:宮城県」
  • 農林水産省「にっぽんの発酵食品」

この記事を書いた人

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