花粉の時期になると、マスクやメガネを使う人が増えます。けれど、実際にどれくらい防げるのかまでは、意外と知られていません。公的資料では、マスクやメガネは花粉対策の一つとして案内されています。環境省の資料では、マスクをしない場合に比べて、通常のマスクでは鼻に入る花粉がおよそ70%、花粉症用のマスクではおよそ84%減少するとされています。メガネについても、通常の眼鏡で目に入る花粉がおよそ40%、防御カバー付きの花粉症用メガネではおよそ65%減少すると紹介されています。
ただし、どちらも完全に防げるわけではありません。効果の差を左右しやすいのは、素材や形だけでなく、顔まわりの隙間や使い方です。この記事では、花粉はマスクやメガネでどこまで防げるのか、その目安と限界をわかりやすく整理します。
マスクは花粉をかなり減らせる
花粉対策でまず思い浮かぶのがマスクです。環境省の資料では、マスクをしない場合に比べて、通常のマスクで鼻に入る花粉はおよそ70%、花粉症用のマスクではおよそ84%減少するとされています。別の表現では、吸い込む花粉をおよそ3分の1から6分の1程度まで減らせる目安として紹介されています。
この数字だけを見るとかなり強力に見えますが、大切なのはゼロにはならないという点です。鼻の横や頬、あごのまわりに隙間があると、そこから花粉が入りやすくなります。環境省のマニュアルでも、顔にフィットするものを選ぶことが大事だと案内されています。
マスクの種類で差はある?
ここで気になりやすいのが、不織布マスク、布マスク、ウレタンマスクの違いです。公的資料で紹介される通常のマスクの効果は、不織布マスクを前提にした目安として扱われることが多く見られます。一方で、布マスクやウレタンマスクについては、今回の公的資料の範囲では、同じ条件で比べた花粉対策の数値までは明示されていません。
そのため、花粉対策では不織布マスクが中心的に案内されることが多く、選ぶときもこのタイプを基準にすると整理しやすいです。布やウレタンにも一定の遮り効果は考えられますが、公的な目安の数値をそのまま当てはめるのは避けたほうが自然です。
実際の使い心地や素材の違いもあるため、花粉対策では素材だけでなく、顔に合っているかどうかも大きく影響します。
いちばん大きい差は素材よりも隙間
花粉対策では、素材や商品名だけでなく、顔に合っているかどうかが重要です。環境省のマニュアルでは、横に隙間ができると、そこから花粉が入ってしまうと説明されています。
たとえば、不織布マスクでも鼻の部分が浮いていたり、頬にすき間があったりすると、期待するほど防ぎにくくなります。逆に、顔に沿いやすい形でフィットしていれば、一般的なマスクでも対策として意味を持ちやすくなります。花粉対策でよく言われる高性能さより、まず隙間を減らすことが大切なのはこのためです。
また、環境省の資料では、マスクの内側にガーゼを当てるインナーマスクで、さらに鼻に入る花粉を減らせることが紹介されています。大がかりな工夫でなくても、少しの違いが体に入る花粉量に影響しやすいのが花粉対策の特徴です。
メガネは目に入る花粉を減らす助けになる
花粉は鼻だけでなく、目にも入り込みます。そこで役立つのがメガネです。環境省の資料では、通常の眼鏡でも目に入る花粉量はおよそ40%減り、防御カバー付きの花粉症用メガネではおよそ65%減少するとされています。
普通のメガネでも効果があるのは、レンズが前から飛んでくる花粉をある程度さえぎるからです。ただし、横や上の隙間が大きいと、そこから花粉が入りやすくなります。花粉対策用メガネの効果が高めなのは、目の周りを覆う形で隙間を減らしているためです。
数字だけで見るとマスクほどの差には見えなくても、目のかゆみや違和感が出やすい人にとっては意味のある対策として紹介されています。
花粉の時期はコンタクトよりメガネが向くこともある
花粉の季節は、コンタクトレンズよりメガネのほうが向いていると案内されることがあります。環境省のマニュアルでは、コンタクトレンズによる刺激で症状が悪化する可能性があり、メガネに替えたほうがよいと考えられると記載されています。
すべての人に同じとは限りませんが、目の不快感が出やすい時期には、普通のメガネでも使う意味があります。花粉対策用メガネほど密閉性は高くなくても、何もつけない状態より花粉を減らしやすいとされています。
マスクとメガネを組み合わせると防ぎやすい
花粉は鼻と目の両方から入り込みやすいため、片方だけより両方を守るほうが対策としては自然です。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会でも、外出時はマスクやメガネなどで防御し、花粉が付着しにくい素材の衣類を選ぶこと、帰宅時に花粉を部屋へ持ち込まないことが大切だと案内しています。
環境省でも、晴れて暖かく風が強い日、雨上がりの翌日、昼前後や夕方は花粉が多くなりやすいと紹介しています。外出時の装備だけでなく、飛散が多い日や時間帯を知っておくことも、花粉を避ける行動につながります。
完全防御ではないからこそ、どれだけ減らせるかが大切
花粉対策で誤解しやすいのが、使っていても症状が出るなら意味がないのでは、という考え方です。けれど実際は、花粉をゼロにするかどうかではなく、どれだけ減らせるかが大切です。
マスクは鼻から入る花粉を、メガネは目に入る花粉を減らす助けになります。完全に防げなくても、体に入る量が減れば、そのぶん負担を下げる方向につながると考えられています。学会でも、花粉をできる限り体内に入れない工夫が必要だと案内しています。
つまり、花粉対策は一つの道具で完璧を目指すというより、隙間を減らす、組み合わせる、持ち込まないといった工夫を重ねるものとして考えるとわかりやすいです。
Q&A(よくある疑問)
まとめ
花粉は、マスクやメガネでかなり減らせるとされています。環境省の資料では、通常のマスクで鼻に入る花粉はおよそ70%、花粉症用マスクではおよそ84%減少し、通常の眼鏡でも目に入る花粉はおよそ40%、花粉対策用メガネではおよそ65%減少すると紹介されています。
ただし、どちらも完全防御ではありません。花粉対策では、不織布マスクが中心的に案内されることが多く、顔との隙間を減らすこと、メガネを組み合わせること、花粉を室内へ持ち込まないことが大切です。体に入る量を少しでも減らす考え方が、公的資料や学会の案内でも紹介されています。
