Z世代という言葉は、ニュースやSNS、マーケティングの記事でよく見かけます。けれども、実際に何年生まれの人を指すのか、どんな特徴があるのかは少しわかりにくいかもしれません。
一般的には、1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代を指すことが多いです。ただし、明確な世界共通の決まりがあるわけではなく、資料によって少し幅があります。
大切なのは、Z世代を「こういう性格の人たち」と決めつけないことです。Z世代とは、特定の性格を表す言葉ではなく、デジタル環境が身近にある時代に育った人たちを大まかに見るための世代名です。
Z世代とは何年生まれを指すのか
Z世代は、英語ではGeneration Z(ジェネレーションZ)と呼ばれます。ミレニアル世代の次にあたる世代として使われる言葉です。
よく使われる目安では、1997年から2012年ごろに生まれた人をZ世代とする考え方があります。一方で、資料によっては1995年から2009年生まれとする場合もあります。
日本では「1990年代半ばから2010年代序盤に生まれた世代」と説明されることも多く、厳密に何年から何年までと決まっているわけではありません。
2026年時点で見ると、定義によって差はありますが、おおよそ10代前半から30歳前後までが含まれます。1997年生まれを上限にする資料なら20代後半、1995年生まれを含める資料なら30歳前後まで入るため、年齢は目安として見ておくとよいでしょう。
世代名は、社会の変化や価値観の傾向を大まかに見るためのものです。生まれ年の境目で急に性格や行動が変わるわけではないため、数字だけを絶対視しない見方が大切です。
なぜ「Z」と呼ばれるのか
Z世代の「Z」は、X世代、Y世代の次に来るアルファベットとして使われています。
まず、1960年代半ばから1980年ごろに生まれた世代をX世代と呼ぶことがあります。その次の世代はY世代とも呼ばれ、現在ではミレニアル世代という名前のほうが広く使われています。Z世代は、その次の世代として名前が定着しました。
ここで少しややこしいのは、Zという文字自体に特別な意味があるわけではないことです。「最後の世代」という意味でもありません。X、Y、Zと続いたため、Z世代と呼ばれるようになったと考えるとわかりやすいです。
さらに次の世代は、アルファ世代と呼ばれることがあります。Zの次にまたAへ戻るような感覚で、ギリシャ文字のAlpha(アルファ)が使われています。
Z世代の特徴は育ったデジタル環境にある
Z世代の特徴を考えるときは、性格ではなく育った環境を見ると理解しやすくなります。
Z世代は、子どものころからインターネットやスマートフォン、SNSが身近にあった人が多い世代です。わからないことを検索する、動画で情報を得る、SNSで流行を知る、友人とオンラインでつながる。こうした行動が日常に入り込んでいます。
そのため、情報を受け取るスピードや量が多く、短い動画や画像、口コミに触れる機会も多くなりがちです。広告だけでなく、実際の使用感や他の人の反応を見て判断する場面もあります。
ただし、Z世代の人が全員SNS好きというわけではありません。スマホを長く使う人もいれば、距離を置く人もいます。世代の特徴は「全員に当てはまる性格」ではなく、そうした環境で育った人が多いという見方です。
デジタルネイティブと呼ばれる理由
Z世代は、デジタルネイティブと呼ばれることがあります。デジタルネイティブとは、インターネットやデジタル機器が身近にある環境で育った人を指す言葉です。
上の世代では、大人になってからパソコンやスマートフォンを使い始めた人も多くいます。一方、Z世代は学校生活や友人関係、趣味、買い物、情報収集の中に、最初からデジタルが入り込んでいた人が少なくありません。
たとえば、調べものをするときに本やテレビだけでなく、検索エンジン、SNS、動画、レビューを使う。音楽や映画も、CDやDVDより配信サービスで触れる。友人との連絡も、電話よりメッセージアプリやSNSが中心になる。こうした行動が選択肢のひとつとして身近にあります。
ただし、SNSやスマホに慣れていることと、プログラミングやIT全般に詳しいことは別です。デジタルネイティブという言葉は、デジタル機器が身近な環境で育ったことを表す言葉であり、専門知識の有無まで決めるものではありません。
Z世代に対するよくある誤解
Z世代について語られるとき、便利なラベルとして使われすぎることがあります。
よくある誤解のひとつは、「Z世代はみんな同じ価値観を持っている」という見方です。同じ世代でも、住んでいる地域、家庭環境、学校、仕事、趣味、使っているSNSによって考え方は大きく変わります。
また、「Z世代はテレビをあまり見ない」「検索よりSNSを使う」「仕事への考え方が違う」といった言い方も見かけます。こうした表現は一部の傾向を表していることはあっても、全員に当てはまるものではありません。
世代名は、人を理解するための入口にはなります。けれども、個人を決めつけるための言葉ではありません。「Z世代だからこう」と見るより、「この人はどんな環境で育ち、何を大事にしているのか」と見るほうが、相手を理解しやすくなります。
Z世代が注目される理由
Z世代が注目されるのは、年齢の若さだけが理由ではありません。社会の中で、買い物の仕方や働き方、情報の受け取り方に影響を与える世代として見られることが増えているからです。
Z世代は、買い物をするときにSNSや動画、レビューを参考にすることがあります。企業の広告だけでなく、友人やインフルエンサー、一般の利用者の声を見て判断する場面もあります。そのため、企業やメディアはZ世代の情報の受け取り方に関心を持っています。
働き方でも、Z世代はよく話題になります。仕事だけでなく、生活や趣味、自分の時間も大切にしたいという考え方が注目されることがあります。ただし、これもZ世代だけの特徴ではありません。時代全体として、働き方の価値観が変わってきた面もあります。
Z世代を理解することは、若者だけを特別扱いすることではありません。インターネットやSNSが当たり前になった時代に、人の行動や価値観がどう変わってきたのかを見る手がかりになります。
Z世代をひとくくりにしない見方
Z世代という言葉は便利ですが、使い方には注意が必要です。
たとえば、1997年生まれの人と2012年生まれの人では、育った時代の感覚がかなり違います。前者は学生時代にスマホやSNSが急速に広がった世代で、後者は物心ついたころから動画配信やSNSがさらに身近だった世代です。
同じZ世代でも、上の年齢層と下の年齢層では、流行したアプリ、学校生活、就職のタイミング、社会の出来事が違います。つまり、Z世代の中にも幅があります。
世代区分は、社会の変化や消費傾向を大まかに見るための目安です。便利な言葉ではありますが、その人の性格や価値観を決めるものではありません。
世代名は地図のようなものです。全体の位置をつかむには役立ちますが、目の前の一人を細かく説明しきれるわけではありません。Z世代を知るときは、世代の傾向と個人差を分けて見ることが大切です。
Q&A(よくある疑問)
まとめ
Z世代とは、一般的に1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代を指す言葉です。よく使われる目安では1997年から2012年生まれですが、資料によって範囲は少し変わります。
特徴としては、インターネット、スマートフォン、SNSが身近な環境で育った人が多いことが挙げられます。そのため、情報収集や買い物、人とのつながり方にもデジタルの影響が見られます。
ただし、Z世代は性格を決めるラベルではありません。同じ世代でも一人ひとり違います。Z世代を知ることは、若者をひとくくりにすることではなく、デジタル時代に育った人たちの背景を理解する入口なのです。
参考情報
- Pew Research Center「Where Millennials end and Generation Z begins」
- McCrindle「Gen Z and Gen Alpha Infographic」
- McCrindle「The generations defined」
- 野村総合研究所「Z世代」

