きのこの日はなぜ10月15日?由来と秋に選ばれた背景

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秋になると、スーパーの売り場にはシイタケやマイタケ、ブナシメジなど、さまざまなきのこが並びます。そんなきのこには、10月15日の「きのこの日」という記念日があります。

10月が選ばれたのは、天然のきのこが多く採れ、店頭での取り扱いも増える時期だからです。さらに「15日」にも理由があり、数字の語呂合わせで決められたわけではありません。

10月15日という日付には、秋のきのこの流通や季節だけでなく、きのこを広く知ってもらうための普及活動も関係しています。

目次

きのこの日が10月15日なのはなぜ?

10月15日が「きのこの日」とされた背景には、天然きのこの季節や、店頭での取り扱いが増える時期であることが関係しています。

日本特用林産振興会によると、10月はきのこが特に多く取り扱われる月で、天然のきのこも多く採れる時期です。きのこ狩りや紅葉狩りなどを通して、山の恵みに触れる機会が増える季節でもあります。

さらに秋が深まると、スーパーなどではきのこの売り場が充実し、冬の鍋物シーズンも近づきます。そのため、きのこの消費拡大や普及活動を行う時期として10月が選ばれました。

では、なぜ10月1日や10月10日ではなく「15日」なのでしょうか。

日本特用林産振興会では、15日は一般に月の中日にあたり、消費者へきのこの良さを伝える活動を行うのに適しているとしています。こうした理由から、10月15日が「きのこの日」とされました。

10月15日は、数字の語呂合わせから決められた記念日ではありません。天然きのこの季節、店頭での取り扱い、冬を前にした需要、普及活動を行う時期などを踏まえて選ばれています。

きのこの日は誰がいつ制定した?

「きのこの日」を制定したのは、きのこをはじめとする特用林産物の振興に取り組む日本特用林産振興会です。

制定されたのは1995年(平成7年)。きのこの消費拡大や生産振興を図り、きのこに関する知識や調理・利用方法などを広く伝えるために設けられました。

ここでいう「特用林産物」とは、一般的な木材とは異なる、森林などを起源とする生産物を指します。食用のきのこ類をはじめ、山菜、木炭、竹、漆なども含まれます。

きのこの日には、生産振興や消費拡大に加え、きのこについて知ってもらう目的があります。

制定したのは日本特用林産振興会ですが、現在は林野庁の広報や政府広報でも10月15日の「きのこの日」が紹介されています。

きのこの日にはどんなことが行われる?

きのこの日前後には、地域や関係団体によって、きのこを知ったり味わったりできる催しが行われることがあります。

きのこの日を中心に、各地では展示即売会や講習会などが行われています。内容は地域によって異なり、きのこの展示や販売、品評会、セミナーなどが企画されることもあります。

2026年には北海道で、10月14日に「第13回北海道きのこフェスティバル」が予定されています。札幌駅前通地下歩行空間「チ・カ・ホ」で、品評会に出品されたきのこの展示、生産者による直売、きのこに関するセミナーなどが行われる予定です。

きのこの日そのものは10月15日ですが、関連イベントが必ず当日に開催されるわけではありません。開催日や内容は毎年変わるため、参加する場合は自治体や主催団体が発表するその年の情報を確認するとよいでしょう。

きのこは植物ではない?意外と知らない正体

スーパーでは野菜と同じ売り場に並ぶことが多いため、きのこを野菜の仲間だと思っている人もいるかもしれません。

生物の分類では、きのこは植物ではなく菌類の仲間です。

きのこの本体は「菌糸(きんし)」と呼ばれる細長い構造で、土や木などの中に広がっています。温度や湿度などの条件が整うと、菌糸から「子実体(しじつたい)」が作られます。

私たちが普段「きのこ」と呼び、食べている傘や柄の部分がこの子実体です。土や木の中には、子実体につながる菌糸が広がっています。

日本には4,000~5,000種類あるといわれる

林野庁によると、日本には約4,000~5,000種類のきのこが存在するといわれています。ただし、正確な種類数はまだ分かっていません。

そのうち食用とされているのは約100種類です。一方、毒きのこは200種類以上が知られており、それ以外の多くは食べられるかどうかが分かっていないとされています。

スーパーでおなじみのシイタケ、エノキタケ、ブナシメジ、マイタケなどは、日本に存在するとされるきのこのほんの一部です。

なお、野生のきのこには食用種とよく似た毒きのこがあります。農林水産省は、食用と確実に判断できない野生きのこについて、採取したり食べたり、販売・譲渡したりしないよう注意を呼びかけています。

見た目や昔からの言い伝えだけで、安全性を判断しないことが大切です。

10月が「きのこの季節」と感じられるのには理由がある

「きのこ=秋」というイメージは強いものの、スーパーでは一年を通してシイタケやエノキタケ、ブナシメジなどを購入できます。

秋に山などで見られる天然きのこと、一年中流通する栽培きのこでは、食卓に届くまでの仕組みに違いがあります。

天然きのこはなぜ秋に多く見られる?

きのこは、一年中同じように地上へ姿を現すわけではありません。

普段は菌糸として土や木などの中で生育し、温度や湿度など、その種類に適した条件が整うと子実体を作ります。発生する時期は種類によって異なりますが、10月は天然きのこが多く採れる時期とされ、秋の味覚として親しまれています。

ただし、「きのこはすべて秋に生える」というわけではありません。春や夏、冬に子実体を作る種類もあり、発生する季節は種類や地域、気象条件によって異なります。

一方、栽培されるきのこは、温度や湿度などを管理した環境で育てられます。そのため、秋の味覚という季節感がありながら、スーパーでは一年を通して多くの種類を購入できます。

人工栽培されているきのこは20種類程度

きのこは、栄養を得る方法によって大きく「腐生性(ふせいせい)」と「菌根性(きんこんせい)」に分けられます。

腐生性のきのこは、倒木や落ち葉などを分解して栄養を得る種類です。シイタケ、ナメコ、エノキタケ、ブナシメジなどが含まれます。

一方、マツタケやホンシメジなどは、生きた樹木の根と共生しながら育つ菌根性のきのこです。

林野庁によると、現在人工栽培されているきのこは20種類程度で、いずれも腐生性のきのことされています。

代表的な栽培方法には、木に種菌を植え付けて育てる「原木栽培」と、おが粉などを使った培地で育てる「菌床栽培」があります。こうした方法によって、身近なきのこの多くを季節に左右されにくい形で生産できるようになりました。

天然きのこには強い季節感がある一方、栽培される種類の多くは一年を通して流通しています。秋の山で見られるきのこと、日常の食卓に並ぶきのこでは、育ち方や流通の仕組みに違いがあるのです。

まとめ

きのこの日が10月15日なのは、天然のきのこが多く採れ、店頭での取り扱いも増える10月が、きのこの普及活動に適した時期だからです。15日は月の中日にあたり、消費者へきのこの良さを伝える日として選ばれました。

記念日を制定したのは日本特用林産振興会で、始まったのは1995年です。

普段何気なく食べているきのこは植物ではなく菌類の仲間で、日本には4,000~5,000種類が存在するといわれています。その一方で、人工栽培されているものは20種類程度です。

10月15日には、売り場で種類や栽培方法を見比べてみるのも、きのこの違いを知る一つの楽しみ方です。

参考情報

  • 日本特用林産振興会「きのこの日」
  • 林野庁「きのこのはなし」
  • 林野庁「平成28年度 森林・林業白書」
  • 農林水産省「秋の味覚にご注意を!きのこを安全に美味しく食べるために」
  • 北海道「北海道きのこフェスティバル」

この記事を書いた人

気になったテーマを中心に、公開情報や資料を読みながら記事をまとめています。背景や違いが見えにくい話題も、公式サイトや公開資料を確認しつつ、できるだけわかりやすく整理してお届けしています。

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