団塊世代、バブル世代、ゆとり世代、Z世代――。
さまざまな「○○世代」という呼び名がありますが、世代区分に法律上の基準はありません。
世代とは、同じ時代背景を共有した人々を整理するために生まれた社会的な枠組みです。
この記事では、世代の決まり方を整理したうえで、日本独自の区分と海外由来の区分を分けて一覧化します。
世代区分はどのように決まるのか
世代は単に「何年生まれ」と機械的に区切られるものではありません。
大きな社会変化、経済状況、技術革新、教育制度、雇用環境などを共有した人々を、後から説明するために名付けられます。
そのため、
- 生年の境界は固定ではない
- 研究機関によって多少異なる
- 学術区分とメディア的ラベルが混在する
という特徴があります。
世代という考え方が広まった背景
世代という区分が広く使われるようになった背景には、「ジェネレーションギャップ」という言葉の浸透もあります。
親世代と子世代の価値観や文化の違いを説明する際に、世代という枠組みが便利に使われるようになりました。
1960年代以降、若者文化の変化が社会的に注目される中で、この言葉は定着していきます。
その後、メディアやマーケティング分野でも世代区分が活用されるようになり、現在のように多様な世代名が広まりました。
日本で広まった世代区分
人口動態に基づく区分
団塊世代(1947〜1949年生まれ)
戦後の第一次ベビーブーム期に生まれた世代。
人口が突出して多く、高度経済成長期の中心を担いました。
団塊の世代ジュニア(1971〜1974年頃生まれ)
第二次ベビーブーム期に生まれた層。
団塊世代の子ども世代にあたります。
海外の「ベビーブーマー」との関係
アメリカなどでは1946〜1964年生まれを「ベビーブーマー」と呼びます。
日本の団塊世代はこの中の一部です。
1950〜1964年生まれ全体をまとめた日本独自の強い呼称はあまり定着していませんが、国際的にはこの層もベビーブーマーに含まれます。
経済や雇用環境に基づく区分
バブル世代(1965年前後〜1970年頃生まれ)
バブル経済期に社会へ出た世代。
好景気の影響を受けた点が特徴とされます。
就職氷河期世代(1970年代前半〜1980年代前半生まれ)
バブル崩壊後の厳しい雇用環境の中で社会に出ました。
政策議論でも扱われることがある区分です。
教育・社会イメージ由来の呼び名
ゆとり世代(1987年頃〜2004年頃生まれ)
ゆとり教育を受けた世代として広まりました。
制度に由来しますが、区分は厳密ではありません。
さとり世代(1990年前後生まれ)
消費欲が強くない若者像としてメディアで使われた言葉。
正式な世代区分ではなく、社会的イメージを示すラベルです。
ゆとり世代以降、日本独自の区分はやや流動的になっています。
海外由来の世代区分
次に、主にアメリカの世代研究やマーケティングから広まった区分です。
サイレント世代(1928〜1945年頃)
戦争期に育った世代。
政治的に控えめだったとされ、この名称が使われました。
ベビーブーマー(1946〜1964年頃)
戦後の出生増加期。
経済成長期を担った世代です。
X世代(1965〜1980年頃)
アルファベット世代の始まり。
「未知数」を意味するXが使われました。
ベビーブーマー世代と異なる価値観を持つ若者層として注目され、消費傾向分析とともに広まりました。
Y世代(ミレニアル世代)
Xの次としてYに。
2000年前後に成人したことからミレニアル世代とも呼ばれます。
インターネット普及期に成長し、アナログとデジタルの橋渡し世代といわれます。
Z世代(1997年頃以降)
Yの次としてZ。
スマートフォンやSNSが前提の環境で育ちました。
動画文化や短時間消費型コンテンツ、オンラインコミュニケーションが当たり前の世代とされます。
多様性や個人の尊重を重視する傾向が語られることもあります。
X・Y・Zは略称ではなく、単なる順番です。
Z世代の次はどうなったのか
アルファベットはZで終わります。
そのため、Z以降の呼び名が検討されました。
ここからはラテン文字ではなく、ギリシャ文字へ移行します。
ギリシャ文字世代
アルファ世代(2010年前後以降)
Z世代の次として提案された呼び名。
アルファはギリシャ文字(α)です。
アルファ世代は、
- タブレットや音声アシスタントが幼少期から身近
- AIや自動化が前提の社会環境
- コロナ禍を幼少期に経験
といった背景を持ちます。
まだ社会に出ていない層が多く、評価は流動的です。
ベータ世代
アルファの次として提案されています。
AIや自動化社会がさらに進んだ環境で育つ世代と予測されますが、定義は確定していません。
世代区分の整理表
| 呼称 | 年代(目安) | 由来 |
|---|---|---|
| サイレント世代 | 1928〜1945頃 | 海外・人口動態 |
| ベビーブーマー | 1946〜1964頃 | 海外・人口動態 |
| 団塊世代 | 1947〜1949 | 日本・人口動態 |
| 団塊ジュニア | 1971〜1974頃 | 日本・人口動態 |
| バブル世代 | 1965前後〜 | 日本・経済現象 |
| 就職氷河期世代 | 1970年代前半〜 | 日本・雇用環境 |
| X世代 | 1965〜1980頃 | 海外・世代研究 |
| Y世代 | 1981〜1996頃 | 海外・世代研究 |
| ゆとり世代 | 1987〜2004頃 | 日本・教育制度(メディア普及) |
| さとり世代 | 1990前後 | メディア由来 |
| Z世代 | 1997以降 | 海外・世代研究 |
| アルファ世代 | 2010以降 | 海外・ギリシャ文字区分 |
| ベータ世代 | 2025頃以降 | 提案段階 |
- 生年区分は機関によって異なります。
まとめ
○○世代という呼び名は、制度ではなく社会を理解するための枠組みです。
日本では社会現象や人口動態を基準に世代名が生まれ、海外ではアルファベット順の区分が広まりました。
Z世代以降はギリシャ文字へ移行していますが、区分は固定されたものではありません。
世代の成り立ちを知ることで、ニュースや社会の動きがより立体的に見えてきます。
