お正月気分が少しずつ抜け、日常へ戻っていく頃に訪れるのが「事始め(ことはじめ)」です。1月8日頃にあたるこの日は、正月の特別な期間がひと段落し、仕事や習い事などを本格的に始める節目とされてきました。なぜこの時期なのか、仕事始めとは何が違うのか。事始めには、日本人が大切にしてきた「区切り」の考え方が色濃く表れています。本記事では、事始めの意味や由来を雑学としてわかりやすく解説します。
事始めとは何か
事始めとは、正月の特別な行事期間がひと段落したあと、その年の仕事や学び、習い事などを始める日を指します。古くから1月8日頃とされることが多く、正月から日常へ気持ちを切り替えるための節目として大切にされてきました。
結論として、事始めは「正月と日常をつなぐ区切りの日」です。
正月は年神様を迎える特別な期間であり、日常の営みを一時的に控える考え方がありました。その期間が落ち着いたあと、改めて一年の活動を始める。それが事始めの役割です。
なぜ1月8日頃が事始めなのか
事始めが1月8日頃とされる理由には、正月行事との関係があります。松の内が明け、年神様を迎える正月行事がひと段落したあとが、日常に戻る最適なタイミングだったためです。
1月7日の七草粥で正月の食生活を整え、翌日から事始めとする流れは、体調や生活リズムの面でも理にかなっています。昔の日本では、暦や行事を基準に無理のない生活の切り替えが行われており、その知恵が事始めという習慣に表れています。
事始めと仕事始めの違い
現代では「仕事始め」という言葉のほうが一般的ですが、事始めとは意味合いが異なります。仕事始めは、会社や役所など組織として業務を再開する日を指します。一方、事始めはより広い概念で、仕事に限らず、習い事や学び、家業、芸事なども含みます。
書道や茶道、和裁といった伝統的な分野では、事始めの日の稽古や制作を特別なものとして扱う文化もありました。理由は、始まりの日を意識することで、その年の姿勢や心構えを整えると考えられてきたからです。
現代における事始めの考え方
現代では、1月8日を厳密に事始めとして意識する人は多くありません。しかし、「正月気分から日常へ切り替える日」としての考え方は、今も十分に意味を持ちます。
連休明けに気持ちを整え、目標を立て直すタイミングとして事始めを捉えれば、現代の生活にも自然に取り入れることができます。結論として、事始めは昔の風習であると同時に、今でも使える生活の知恵といえるでしょう。
Q&A(よくある疑問)
まとめ
事始めは、正月の特別な期間がひと段落したあと、仕事や習い事を始めるための日本の年中行事です。1月8日頃とされるのは、七草を過ぎ、日常へ戻る区切りとして適していたからです。仕事始めよりも広い意味を持ち、生活全体の再スタートを示す考え方が込められています。形式にとらわれず、自分なりの節目として取り入れることで、気持ちよく一年を始める助けになるでしょう。
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